Episode:9 ページ10
陣平と何度目かの約束の日、その日は酒が飲みたいという彼の要望を聞き入れ、やつの部屋に向かったわけだが……
｢……｣
そこには既に出来上がっている陣平が。大丈夫かコイツもしかして酒弱いんじゃね？？
初めて会った時並に鼻を刺す濃いアルコールの香りにまず真っ先に窓を開けた。秋特有の涼やかな、寧ろ寒い空気が入り込んでくる。
｢おーいじんぺ、酔うの早すぎだし俺が来る前に飲み始めるとかそれどんなイジメ？｣
柔く体を揺らすも、陣平は小さく唸って机に突っ伏した顔を、枕にしている腕にグリグリ押し付けるのみ。コイツ寝起きも悪ぃのかよ。
｢陣平ー、俺暇なんだけど？？ せめて起きてくんね？｣
｢んー……｣
だめだこりゃ。
いくら揺すっても起きない陣平に俺は起こすのを諦め、散乱しているビールの缶を片付け始める。待ってもしかして俺片付け係として呼び出されたわけ？ 頼まれたわけでもねぇのにいつも世話やいちまってる自覚はあるけどさぁ……。
微妙な心地になりながら空の缶をパキリパキリと潰していれば、陣平がもぞもぞ動き出して、何やら言葉を発しているようだった。くぐもって聞こえねぇよ。
近くに寄って耳を傾ければボソリと小さな声が聞こえてきた。
｢……もうすぐ、命日なんだ。ダチの｣
聞こえてきたのはそんな言葉。どうやら今日の陣平ちゃんは愚痴りたい気分らしい。仕方ないので、日々仕事と称して好き勝手しつつストレスを発散している俺が話を聞いてあげようとおもう。つまり俺の尻拭いをしているのが陣平達警察官な訳だ。めっちゃ申し訳ねぇ。やめねぇけど。
｢そいつさ、爆弾解体中に死んじまったんだ。防護服も着ねぇで……馬鹿なヤツだよ｣
聞く限りその友人は爆発物処理班にでも所属していたようだ。解体なんかしねぇで爆発させときゃ良かったのに。何故ならその瞬間を俺が見てハッピーになれるから。私利私欲。
そうなると陣平も爆処か？ 所属は聞いたこと無かったなそういや。
｢アイツの……仇、討ちたくて、部署異動を、何度も頼んだんだ。……ま、受理されるワケもねぇな。お陰で今日から来たくもねぇ強行犯係だ｣
ほぅ、つまり陣平は友人の仇をうつためにそういった部署に行きたかったのに、理由が私的過ぎた上しつこかったから全く違う部署に配属されちまったって訳だ。災難かコイツ。
それで随分と荒れてるのな。理解理解。
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はろ。(プロフ) - 番外編ないんですか？みたいです！！！！！！ (2022年5月16日 0時) (
レス) @page19 id: 54f54d302e (このIDを非表示/違反報告)
二階堂嗹哉（廻）(プロフ) - あなたか！！あなただったのか！！（机バァン）（警察学校側から読み進め戻ってきた謎主）じんぺーちゃんかわいい！次ははっぎも救いましょう！！ (2019年5月18日 22時) (レス) id: b3cb4375d4 (このIDを非表示/違反報告)
フィラン(プロフ) - 有明さん» 分かりますか〜！わーい(*´▽`) 未来で皆笑えてたら最高にハッピーですよね！ コメントありがとうございます！ (2018年11月9日 6時) (レス) id: e3629716db (このIDを非表示/違反報告)
有明 - 攻め主いいですよね！分かりますその気持ち。松田くん達には幸せになってほしい！応援してます。 (2018年11月8日 23時) (レス) id: 54541a3b44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フィラン | 作成日時：2018年11月7日 0時
