君に会えるから (ページ46)

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社会ページ46

貴「んーーー疲れた～！！！」

社会人になってから約半年が過ぎた。ようやく仕事も板に付いてきた頃だった。

「A帰ろ～」

私は美咲と会社を出た。今日は二人とも定時上がりで美咲は嬉しそうにしていた。

どうやら今日は宮田くんとデートらしい。
何着ていくか一緒に考えて！なんて言われて今日は急ぎで仕事を終わらせた。

「宮田くんどんな服が好きなのか未だにわかんないな～」

貴「なんか、私のイメージだけど女の子っぽい服好きそう笑」

「じゃあ思い切ってこれ着ちゃう！！」

美咲が取り出した服はピンク色の可愛らしいワンピースだった。美咲の長い髪とよく合っていた。
私は美咲をドレッサーの前に座らせて髪を巻く

美咲は嬉しそうに宮田くんとのデートに出かけた。

私はというものの入社してすぐ裕太に会ってきり一度も会っていない。毎日していた連絡も今では1週間に一回程度だった。

忙しい裕太に我儘は言えないと思っていたらいつの間にかこれが当たり前になっていた。

…こっそり会いに行っちゃお

そんなことを思いふと思い出したようにカバンから鍵を取り出した。引越し前に裕太がくれた鍵だった。
使うことは無いだろうけどなんて言っていたけど一応って私にくれたのだ。

駅に向かって電車に乗った。1時間半ほど電車に揺られながら裕太の最寄り駅に着いた。すると

裕「A？」

貴「裕太！！」

私は思わず裕太に抱きついた。数ヶ月ぶりにあった裕太は前にあった時より随分大人びた気がした。

裕「くるなら教えてよ笑」

貴「えへへ、驚かせたかったの」

なんだそれなんて裕太は笑って私の手を取った。こうして2人手を繋いで裕太の家まで歩くのは久しぶりで何だかドキドキした。

家に着くと私達は変わらずソファでゴロゴロしたり思い思いの時間を過ごした。

裕「明日も仕事？」

貴「明日は休みだよ～」

裕「おれも」

じゃあゆっくり出来るね。なんて言って一緒にお風呂に入った。

裕「ふ～～きもち～」

貴「裕太おじさんみたい笑」

裕「あ、言ったな～～？？？」

私のほっぺをつねる。じゃれあっていると自然に距離が近くなる私達ふと我に返って心臓がドキッと跳ねた。

裕太はさっきのいたずらっ子な表情から一変し私に囁いた。

裕「今日は寝かさないから♪」

貴「えっ…うん」

私は頷きお風呂を出てまだ濡れた髪のまま寝室に行った。

いつもより裕太は余裕がなくてそんな所にも愛おしさを感じた。