君に会えるから (ページ37)

今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:25,896 hit

すれ違いページ37

春樹の事も奈々の事も訳が分からず混乱しっぱなしの私。なんでこんなことになるの。
そう思い喫茶店を出た私

「待ってよ！！！」

奈々は私を追いかけてくる

貴「…なに？」

「春樹があんなやつって知ってたならなんで教えてくれなかったの？おかしいじゃん」

貴「可笑しくないよ。春樹と奈々がそういう関係なの私知らなかったよ。」

「だって…凄いんだよ春樹、これ見てよ」

奈々は袖をめくり見せてきた。そこには痛々しいアザができてきた。

「春樹がこんなのなら教えてくれればよかったじゃん。なんで知らないフリしたの！？」

貴「…それは」

言い返すことができなかった。あの事がきっかけで春樹と別れられると思ったから。
チャンスだと思って奈々に春樹を押し付けたって思われても仕方がなかった

貴「…奈々が春樹を好きになったんでしょう？それに私はなんの責任も持てない…」

「知ってたなら言えばよかったよね？」

貴「あのタイミングじゃ言えなかった。ごめんなさい」

「…なんなの…A最低だよ。裕太の事返してよ春樹押し付けてAだけ幸せになるのなんか許さない！！！！」

今にも私に襲いかかってきそうなほどきつい目で私を睨んだ

貴「返すも何も奈々のものじゃないよ。私だって好きだった裕太も彼氏だった春樹も奈々に取られたんだよ。いい加減にして…！」

「ハハッ…そんなこと言うなんて思わなかった。もういいや。まあ待っててよ春樹はAに返してあげるし裕太は取り返すから。これは私達の問題なんだから裕太に言ったら許さない。」

吐き捨ててその場から去っていった奈々。怖くて怖くて走ってその場から逃げた。

裕太にこれ以上危害が及んで欲しくない。どうしようなんて思いながらいつものバイト先に足を運んでいた。

ｶﾗﾝｺﾛﾝ

「いらっしゃいませ～ってAさん！？どうしたの」

貴「宮田…くん」

宮田くんの顔を見て泣き出してしまった。宮田くんは慌てながらも私を休憩室に連れていってくれた。

「どうしたのAさん。腕腫れてるよ」

奈々に強く握られていた腕が赤く腫れていた。ちょっと待っててそう言って宮田くんは部屋から出ていく。
少し経って戻ってくると手には保冷剤があった。

「これ、使って」

貴「…ありがとうございます」

宮田くんは私が落ち着くまでずっと待っていてくれた。話していいのか分からなくて遠回しに伝えた私。すると宮田くんが言った