居場所 ページ16
貴「…って感じかな」
裕「そうだったんだ。」
しばらくの沈黙のあと
裕「気づいてあげられなくてごめんね」
貴「気づかなくて当然だよだってこの間久々にあったばかりなんだし」
裕「男に本気で殴られるのなんか痛いよね」
貴「…うんそうだね。」
こうやって心配して傷の治療までしてくれて凄く優しいなってああ、奈々は幸せものなんだろうって思った。同時に春樹の顔も浮かんで感情はもうぐちゃぐちゃだった。
貴「…ありがとうね助けてくれて」
裕「うん」
貴「でも、明日にはすぐ帰るから」
裕「ほとぼりが冷めるまでいた方がいいよ」
貴「ありがとう。でも春樹を1人にはしておけないの」
裕「なんであんなやつ!!!!」
そういい裕太は声をはりあげた少しビクッとしながらも私は続けた
貴「春樹をあんな風にしたのは私なの。だから私が責任取るのが筋でしょ?」
そういい裕太に笑ってみせる
裕太は涙を流していた。
貴「ちょ、裕太何泣いてんの…」
裕「逃げ出せばいいじゃんAに責任なんかないよなんで酷いことされるってわかってるのにもう俺にも友達にも会えなくなるかもしれないんだよ?」
貴「仮にそうなったとしても私は春樹から逃げ出す訳にはいかないの。ありがとう裕太」
裕太は物凄く苦しそうな顔をした。ああやっぱり裕太は私を心配してくれる凄くいい人だ。それと同時にやっぱり知られたくなかったって気持ちが交差した
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作者名:とまと | 作成日時:2019年8月6日 8時