空を呑む。109 ページ23
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＿＿あぁ、煩い。
目の前で学友たちが瞳を不安定に揺らして此方へと訴えかけるその姿が、酷く輝いて、霞んで見える。空気を震わせ、自身の耳へと伝わっているはずの言葉もどこか朧気に感じた。
俺はどこで選択を間違えたのだろうか。否、そもそも選択肢なんてなかったのだ。
「ねぇ、もうそろそろ黙ってくれない？ 君たちに構っている時間なんてないんだよ」
空気の蓋がされたような己の耳に、彼の言葉だけははっきりと聞こえる。
自分でかけさせた魔法を自分で解いて、グラッジは彼らの目の前へとその姿を現した。そうするのであれば、初めから自分で魔法をかけておけばいいのに。
「Aがどうしようが、君たちには関係ないでしょう？ というか君、魔力を一切感じないんだけど……魔法が使えない奴が何でここにいるの？」
「誰、お前」
「お前らに教える筋合いなんてないんだけど」
グラッジの声に混じる低い声。
俺にその声が向いたことはなかったけれど、確かに聞いたことがあるその声。彼は何に怒っているのだろうか。
「＿＿なァ、今すぐシイラ先輩を解放しろよ」
何故、彼は気づいてしまうのだろうか。
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ヴィンセント・ヴァンクール - とても面白かったです(o^^o)更新楽しみに待ってます！これからも頑張ってください。応援してます(^^)/ (8月1日 21時) (
レス) @page42 id: a3d5b84e3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩崎葉 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ksmkrn12211/
作成日時：2021年1月23日 15時
