空を望む。103 ページ17
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"親愛なる息子へ"。その1文から始まったそれは、どう見ても大事な息子を想う母の手紙だ。
「(きっとこれだけではない。何かが隠されているはず)」
幻覚魔法を得意とするAさんの母親だ、高度魔法を使えてもおかしくはない。
認識阻害、幻覚、隠す。確か、少し前に聞いた気が……。
＿＿この魔法は炙り出しと同じ要領だ。
「……"現れよ"」
そう唱えた瞬間、綴られていた文字が溶けるように消え、本当の文章が浮き上がった。
いつの日か謎解きが趣味なのだと、休憩がてら教えられたことがここで役立つとは。
『ここももう長くはもたない』
『貴方に話したいことがあるの、彼らに気づかれないように帰ってきて』
『A、私の大切な息子。どうか、貴方の顔を私に見せてほしい』
Aさんの家族のことなんて聞いたこともないが、この内容を見れば、あんなに急いでいたのにも説明がつく。
この賢者の島から鏡の間を使わずにどう帰ったのかは、最早愚問だろう。
「"彼らに気づかれないように"、か」
この人は誰か、恐らく複数人に追われている。それをAさんも理解していて……。
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ヴィンセント・ヴァンクール - とても面白かったです(o^^o)更新楽しみに待ってます！これからも頑張ってください。応援してます(^^)/ (8月1日 21時) (
レス) @page42 id: a3d5b84e3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩崎葉 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ksmkrn12211/
作成日時：2021年1月23日 15時
