空を呑む。44 ページ47
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「まさかこうやってお前と肩を並べようとは」
「本当にね、夢にも思わなかったよ」
マジフト大会当日、嵐の前触れのような静けさを感じながら、俺の隣に浮かぶ男にちらりと視線を向ける。
190を超えるあのウツボ兄弟よりも高い身長、存在感が隠しきれない頭のツノ。
次期妖精族の王として恐れられているディアソムニア寮長、マレウス・ドラコニアは愉しげに口角を吊り上げた。
「A、お前は"こちら"には来ないのか」
「……本気で言ってるのなら、君の脳を疑うけど」
「くくくっ、まぁいい。時が充ちた時にお前がどうするのか楽しみだ」
あぁ、本当に妖精というのは質が悪い。
どれだけこちらが隠そうとしても、隣人たちはどこかで見ている。嘘など吐こうものなら、その場で直ぐに指摘されて終わりだ。
「ほら、確りしてよ。一般客に怪我をさせました、なんてシャレになんないんだから」
「この僕が失敗するとでも?」
心外だ、とでも言うかのようにドラコニアは態とらしく肩を竦めた。
誰も此奴が失態を犯すとは思っていないが、この話題を続けるつもりはない。
__さっさと仕事を終わらせて離れよう。
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彩崎葉(プロフ) - 暁月さん» コメントありがとうございます! そう言って頂けて嬉しいです。応援ありがとうございます、頑張りますね! (2020年5月7日 18時) (レス) id: 1804e781e9 (このIDを非表示/違反報告)
暁月 - 夢主君の性格がドストライク…!!更新頑張って下さい、陰ながら応援しております…!!! (2020年5月3日 9時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩崎葉 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ksmkrn12211/
作成日時:2020年4月14日 23時