空を呑む。22 ページ25
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「Aさん、少し相談が……すみません、邪魔しましたか?」
「気にしないでいいよ。それより相談って?」
放課後、自室で学園長から受け取った手紙に目を通していると、珍しい来客があった。
手紙の内容は気になるが、今じゃなくてもいいだろう。……それに、これは1人で読みたいから。
「すみません、ありがとうございます。相談というか、聞きたいことがあって」
「聞きたいこと、ねぇ」
「……Aさんは、俺の味方でいてくれますか」
その言葉の真意を探るように視線を向けるが、相変わらず腹の中を見せない表情で、彼が何を考えているのかわからない。
けれど、こちらを見つめるその瞳だけは静かに燃えていた。
「俺は誰の味方でもないよ。俺は俺にとって都合がいい方を選ぶ」
「まさか、貴方に不利益を与える気はありません」
「……君が何をしようと君の勝手だけど、ヘマだけはするなよ、ジャミル」
熱を持ったその視線から逃れるように彼をその場において、用事を済ませるために寮を後にする。
彼のことも手紙のことも後でいい、今は対価を支払うためにもモストロ・ラウンジに向かおう。
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彩崎葉(プロフ) - 暁月さん» コメントありがとうございます! そう言って頂けて嬉しいです。応援ありがとうございます、頑張りますね! (2020年5月7日 18時) (レス) id: 1804e781e9 (このIDを非表示/違反報告)
暁月 - 夢主君の性格がドストライク…!!更新頑張って下さい、陰ながら応援しております…!!! (2020年5月3日 9時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩崎葉 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ksmkrn12211/
作成日時:2020年4月14日 23時