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鍵は。20 ページ24
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あぁ、怒られる。
どうせ怒られるなら、何をしても同じだ。
「……幸チャンのお兄サン、正確には義理のお兄サンスけど、」
そんな軽はずみな考えで、知っていることを"翡翠"のこと以外全て、カンパニーの皆に話した。
幸チャンにバレたら確実に怒られるけど、本人に会わせなければ大丈夫。
「幸くんにお兄さんが……」
「アイツの兄か……」
「ほ、ほら！ もう知っていることもないし、これで終わ」
「ねぇ、カントクチャン！ ゆっきー達を尾行しない！？」
いいこと思い付いた、という表情で言うこの人がいなければ。
皆はその提案に乗るように騒ぎだし始め、慌てて口を開く。
「ちょ、ちょっと待ってくださいッス！！」
「どうしたの、太一くん」
「あ、いや、人のプライベートに首をつっこむのは、よくないんじゃないッスかね……？」
気づかれなければ大丈夫、なんて言われていい感じに言いくるめられてしまい、現在二人を尾行中の自分に頭をかかえたくなる。
もし、バレたら……。
そこまで考えて、阻止しなければという思いとなんとも言えない恐怖に押し潰されそうになった。
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作者名：彩崎葉 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ksmkrn12211/
作成日時：2017年4月3日 22時
