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『ほ、くと』
「ん？」
『私、樹くんのこと好きでいていいの？』
「え、？」
『今日、舞花と出かけたの。カフェで気づいたら樹くんの話になった。舞花、やっぱり樹くんのこと好きだって。樹くんの気持ち分かってるけど、選べなかったんだって、樹くんのこと』
涙は止まることを知らないみたいで、ずっとずっと溢れ出してくる。
『私みたいに強くないって言ってた。でも、私だって、私だって......』
強くないんだよ、そう言ったと同時に唇に触れたのは温かくて、少しカサついた北斗の唇。
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・
「もう、いいよ」
頑張ったね、そう言ってぎゅっと抱き締めてくれた
北斗の背中に回した腕は震えていた。
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作者名：かす | 作成日時：2021年9月15日 1時
