独白 ページ3
Side Takashi
ほんまに好きやったんやで。
祐基の奇襲に、霞んでいく視界。
その中で感じる愛しい温もりに目を閉じる。
祐基の声が聞こえるけど、もう何言ってるんか分からへん。
あぁ、ホンマに死ぬんやな。
だんだんと手や足に力が入らなくなり体温が抜けるように冷たくなっていくのを感じる。
息が苦しい。
なぁ、A、お前今どんな顔してんねやろ?
俺のせいで悲しんでへんかな。
ごめんな、最後にお前の優しさを利用した。
今日、投票で死ぬんは俺やってわかった瞬間からなんの遠慮もしたくない。
最期は自分にわがままに生きるんやって思ったんや。
そのわがままをただ受けいれるAが可愛くて可愛くて仕方なかった。
だから嫌な役さえ君させようとしてしまった。
ごめんな。
ごめん。
ただ、愛しててん。
大好きやった。
また、いつか会えるのなら今度こそAと幸せになりたい……
薄れゆく意識は全て最後までAのことばかりだった。
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Orin(プロフ) - 鎖骨ちゃんさん» コメントありがとうございます。面白いと言って頂けてとても嬉しいです。コメント、励みになります。のんびりではありますが更新は続けていきますのでぜひまた読みに来てください (2019年4月11日 2時) (レス) id: c85c65d7e8 (このIDを非表示/違反報告)
鎖骨ちゃん(プロフ) - とても面白いです。更新楽しみにしております!! (2019年3月1日 17時) (レス) id: b22569305a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Orin | 作成日時:2019年2月17日 2時