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第4話 襲いかかる真実 ページ5

「マンカスは僕達のリーダー。タガーはこの船のコックでもあり砲撃手。マンゴは操舵士。ミストは見張りや偵察、侵入に欠かせない。僕は航海士だ。」
スキンブルはみんなのそれぞれの役割を教えてくれた。
「ほとんどはマンカスの指示で動いている。」
「僕を助けたのは彼の指示で動いていただけなのですか?」
僕は目を輝かせて言っていたが、突然、静寂が走った。スキンブルは困り顔でマンゴやタガーを交互に見ていた。
「・・・実を言うと、君を助けることはマンカスに内緒で行っていたんだ。」
場の空気に耐えられなくなったミストが答えた。
「え?それじゃあ、作戦も?」
「そう、だよ。」
スキンブルも観念したかのように頷く。
「お前を襲った相手は、サイアミーズだ。」
タガーは鋭い目つきで言う。
「だが、それはマンカスには言えない。」
「どうして?」
「それは簡単には話せない。」
タガーは僕の問いにキッパリ断る。
「時が来れば、話そう。」

僕は誰も使ってなかった空き部屋で過ごす事になった。ベッドに腰掛け、先程の話を思い返す。
(彼らはマンカスに内緒で僕を船に連れてきた。なのに、マンカスはリーダーに内緒で行った彼らを怒りもしなかった。むしろ、僕を半ば強引にこの船に乗せてくれた。それに、どこか僕を嫌っているようだし…)
「ああもう面倒くさい!」
僕はベッドに潜り、悪夢にうなされるかの様に身じろぎをし始めた。

「どのページだったか、あった!」
船長室。本棚から溢れる地図と分厚い本。デスクの上でいかにも難しそうな本を開き、ページをパラパラとめくる。
「ネックレスの秘密、『鳳凰座が南の地平線すれすれに現れた時、満月の光によって財宝の島への道が指し示される』うむ、全然わからない。ただ、一つだけわかった。あの銀細工がかたどられているのは鷹じゃない、鳳凰だ。」
マンカスは本を閉じ、窓から見える三日月を眺める。
「ギルバート、お前はどうしたんだ?」

今宵、三日月に導かれ、出発しただろうな。
孤独を抱く隊長さんよ。

第5章 隊長ギルバート→←第3話 ネックレスの秘密



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設定タグ:劇団四季キャッツ , クリュー , 小説   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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作者名:nanaco | 作成日時:2015年6月19日 1時

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