( K U R A Y A S U )

◎ ページ19

o



んん 、





もう朝 ..







『 いった ... 』




床で寝たからか体のあちこちが痛い


それでも重い体を起こすと







目を真っ赤にして静かに泣いている子供が見えた








『 え ... 』




子どもってこんなに静かに泣けるもんなん ？



ソファから動いた様子もない







そしてその顔をもう一度見てまた驚く





むっちゃかわええ ..







『 しょうた .. くん ？ 』







名前を呼ぶとびくんと体が震える








「 お兄さん ... 誰 .. ? 」








名前は言うわけにはいかんしな ..




とりあえずこの子のこともう少し聞き出さな
一緒に生活できひん 。



ずっとしばりつけとくわけにもいかへんし 。






『 お兄さんはな 君をお父さんとお母さんから盗んだ悪い人 』





『 お父さんとお母さんのところに戻りたかったらお兄さんの言うこと聞かなあかんよ？ 』








伝わったかな ..






「 お兄さん .. 僕のこと殴る ？」





..... は？






え 、なに 、待って どういう事 。





『 い .. や 、殴るわけないやん .. 』





「 じゃあ僕 、お父さん達の所戻らへん 。」




「 お兄さんの所おる 。」

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