パパ活

17 (まふまふさいど) ページ17

(まふまふさいど)






ニコが帰ってAちゃんのいるリビングに戻ると、
彼女は恐る恐る『大丈夫だった...？』と僕に聞いた。

その言葉に頷くとAちゃんは、ほっとしたような表情を見せて、僕の隣に座る。




シーンとした空気が流れて＿＿＿
目をあちこちに泳がせていたら、ふと彼女に目が止まった。




普段アクセサリーをそこまで付けない彼女。でも今日は違った。


イヤリング付けてるんだね、と話しかけると。
貰い物だと言うAちゃん。

白がベースの、ふわふわしているイヤリングが彼女が動くたびに、ゆらゆら揺れていて。






「可愛い」




　

思わず呟いた僕の言葉に、
ちょっと照れたような笑顔を彼女が見せてくれた。





その笑顔ですら、僕を嬉しくさせる。

本人が決して意図してないとは分かっているけれど、そのイヤリングは、僕のイメージカラーでもあるから。

とは、言えないけど。





でもそれをプレゼントした送り主は、
恋人関係か、それに近い男かも知れないわけで。





「誰から貰ったの？」なんて聞けるはずなかったけど、どうしても気になって。思い切って聞いてみた。

そして友達からだよ、と普通に答える彼女を見て、心の底からほっとした。



まあ、友達でも男かもしれないけど。

なんて思いつつも話の話題が変わったので、そんな気持ちは心の隅に置いておいた。





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