パパ活

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数分前に、まふくんとまふくんの社員さんのニコさん？が部屋から出ていったまま、私はまだ呆然としたままだった。




だ、大丈夫かな...？

そもそも、まふくんの社長さんっていう立場からしたら私とまふくんの関係がバレたら､やばいんじゃ...？




意味もなく、辺りをうろうろしてしまう。
どうしよう、とぐるぐる頭で考えていると、丁度まふくんが部屋から戻ってきた。

だ、大丈夫だった...？と恐る恐る聞く私に。うん、と頷くまふくん。





社員さんには帰ってもらったよ、と聞いて少しほっとしつつ。何だかニコさんに申し訳ない気持ちも少なからずあって。

まふくんがごめんね、と申し訳なさそうに謝るので、慌てて首を横に振った。





よいしょ、と言いながらソファに腰掛ける彼の隣に私も座った。とりあえず、大丈夫そうだなと思い安心しつつも、彼と私の間で沈黙が流れる。





心なしか、まふくんが疲れてるように見えて。

まふくんがお茶をひと口飲んで、はあっとため息をこぼしたから。私もほんの少し、ココアを喉に流す。

　


＿＿＿＿＿＿そして。

このシーンとしたこの空気を変えたのは、まふくんだった。






「今日Aちゃんイヤリング付けてるんだね」


『あ.......うん、この前貰って、』






友達から貰ったイヤリング。

普段アクセサリーは付けないけど、今日の服装とかに合ってたしいいかなって思って。


ふとした時まふくんの視線が私に向けられたので、返事が少しだけしどろもどろになってしまう。

するとまふくんが目をほんの少し細めて、ひと言。






「可愛い」






...................その笑顔はずるい。


ちょっと、いやかなり顔が熱くなったのを感じて。
何て返せばいいのかも分からなくて、言葉が喉に突っかかったみたいに、出てこなかった。





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