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迅「えー、ただいま戻りました〜…」
木崎「迅？交代に行ったんじゃ…」
A「………」
木崎「………」
林道「………」
一度戻ってきたはいいものの、気まずそうな迅と目元が赤くなった雨宮の姿。
その2人の様子に、皆が固まっていると
陽太郎「じん、なかせた」
迅「いや、ちがっ…」
木崎「……迅、」
林道「まぁまぁ、待て。とりあえず言い訳くらいは聞いてやる、迅」
迅「いやまぁ、俺が悪いといえばそうなんだけどね！？」
陽太郎の指摘に木崎が指をパキパキと鳴らし、林道がメガネを光らせる中、否定しきれず困り果てる迅。
弁明の余地をなくしていると、
A「…すいません、襲われた時のこと思い出して…取り乱してしまって……」
林道「……」
迅「…それでちょっと送りに戻ってきたんだよね」
彼女が重い口を開き、弁解してくれる。
その説明と様子に納得したのか、迅から視線を外し目を合わせる2人。
林道「そうか、初めてだし色々疲れたろ」
木崎「飯までは時間あるし、それまで休めばいい」
陽太郎「ごくろー！」
A「…ありがとう、」
迅「おつかれさま」
皆から労いの言葉と、陽太郎に頭を撫でられた彼女は、静かに部屋へと戻っていった。
林道「…んで？何があった？」
陽太郎「なにした！」
迅「ちょっと危なくなるかもしれないから、忍田さんに早く帰してもらうようお願いしたんだけど…俺が行ったせいで余計に襲われたときと重なったみたい」
木崎「…傷が癒えてない内に行くんだ、襲われたことがあるなら尚更、そうなっても無理もないだろ」
林道「もう少し遅らせたほうがよかったんじゃないか？」
迅「遅らせたところでいずれ起こるよ。それに、下手すれば九条みたいになる…これが最善だ」
迅から話を聞き、さらにみんなの顔が曇る。
新たな仲間を心配する一方で、苦楽を共にした仲間に想いを馳せる。
だが、失くしてからここを離れた彼女と、失くしてからここへ来た彼女とでは、訳が違う。
迅「…今度はちゃんと、守ってあげなきゃね」
戒めるように口にしたあと、改めて戦場へと向かった。
＊
続く (更新停止中)
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作者名：氷水 | 作成日時：2024年1月6日 0時
