頑張り屋の廉くん30

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紫耀side

「しんどいね、」

廉「ん、げほげほっ…」


高熱の中、ダンスレッスンまでこなしたんだ

相当いつもの倍疲れてるはずなのに

深い眠りに落ちれないってかなり苦しいよな。


「よしよし、スポドリ飲む？」


そう聞くとゆっくり頷いてくれた


「はい、どーぞ」


コップにストローを刺して

口元に運んであげると、ゆっくりと飲んでくれた。


「美味しい？」

廉「ん、冷たくて…おいし、」

「良かった。沢山飲みな？」


熱も高いから、脱水の可能性もあるから

出来るだけ水分は取ってほしい所。





＊








＊



廉「ごちそ…様、」

「うん、よく飲めたね」


気づいたら５００ｍリットルのペットボトルの

スポドリを半分飲んでくれた。


「ゼリーも食べれそうかな？」

廉「ん、、食べる、」


よし、第一段階「ゼリーへの誘導」は成功。


「はい、あーん」

廉「んっ、おいし…」

「美味しい？」


最初のお薬が入った部分のゼリーを口に運んだ。

ので…

第二段階「ゼリー入りのお薬を飲む」も無事成功。


バレたかもしれないけど

泣きもせず食べてくれた廉、めっちゃ偉いな。


けど、ここでお薬飲めたねとか

偉いねとかいうと気づいてなかったのが

気づいて泣いちゃうから

廉から言ってくるまで俺は何も言わない作戦。





＊








＊



廉「はぁ…っ、げほっ、」

「もう要らないかな？」


その問いかけにこくんと頷いた。


「よく食べたね」


あれから6口もゼリーを食べてくれて

起きてるのが限界に来たみたいで

呼吸が更に荒くなってるし、咳も酷くなってきた気がする。


「横になろっか」


その問いかけに頷く元気も無くなってきてしまった廉を

そっとベットに寝かせてあげて、布団を掛けて

冷えピタを貼り変えて氷枕も取り換える。


廉「げほげほっ…っ」

「頭痛む？」

廉「ん、っ…ズキズキする…」


熱高いからなぁ

頭痛まで出て来ちゃったか…。


「痛いね、お部屋の電気消すね」


そう言って部屋の照明を落として

保安灯に切り替えて廉にちょっと待ってて

そう伝えてリビングに戻って薬箱を漁る。


岸「どうした？」

「あ、岸くん。廉、頭痛も出て来ちゃって…頭痛薬取りに」

岸「しんどいな」


そう言った後、岸くんはキッチンに消えてった。




＊





＊



頭痛薬を見つけたタイミングで岸くんに呼び止められた


岸「これ、廉に」


岸くんが持ってきてくれたのは、小さなアイスと

おかわり用の氷枕にスポドリ。

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