頑張り屋の廉くん30

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紫耀side

廉「んんっ…涙」

「はい、おしまい、よく頑張りました」


そう言って頭を撫でてあげると

すこーしづつ落ち着いた様子の廉。


ほんと、冷えピタ苦手だよなぁ

前に話を聞いたら、小さい頃は大好きだったらしい。

けど、大人になって熱を出した時に

自分で貼ったらその感触が気持ち悪くて

それ以来嫌で嫌でたまらないらしい。


けど、最近は

貼るよ〜って言っても、前ほど泣いて暴れる事が無いし

頑張るって決めてくれる時間も随分短くなったと思う。




＊










＊





廉「んっ、げほげほっ…はぁ…はぁ…」

「しんどいね。寝れそうだったら寝て構わないよ？」


その問いかけに小さく頷く廉。

だけど、しんどさが酷すぎて眠りにも落ちれないんだろう。


「大丈夫、大丈夫。無理に寝ようと思わなくていいから」


そう言ってあげて、俺は

さっきリビングから持ってきてた氷枕に

タオルを巻いて廉の頭の下に敷いてあげる。


「どう？」

廉「ん、めっちゃ、楽…」

「良かった」





＊










＊





岸「紫耀、俺一旦交代するから、風呂入って来な？」

「あ、岸くん。ありがと。廉熱上がってて、43℃丁度。寒がってないからもう大丈夫だとは思うけど…」

岸「分かった。ゆっくり入ってきていいからな」


夕方6時ごろ

岸くんが部屋に顔を出してくれて

お風呂入ってきていいよって言ってくれた。


その岸くんの言葉を

ありがたく頂戴して、廉の事を任せてお風呂に向かった。




＊







＊




病院に着いて、ある程度時間が経って

震えも止まったし、熱も上がり切ったように思ってたんだけど


夕方になったからなのかな？

熱がちょっと上がっちゃったんだよね。


ホント、熱上がるのやめてほしい、

最近の多忙で、廉体力もあんまりないみたいだし

それに夏に向けて暑くなってきてるから

色々な面で心配なんだよなぁ。


なんて考えながら湯船に浸かって

1日の疲れをお湯に流す。





＊







＊






「ふぅ、さっぱりしたぁ〜」

岸「お、おかえり。れーん？紫耀帰ってきたぞ〜」

「え？」


廉の部屋に戻ると

岸くんに抱っこされてる廉。


そんな廉に声を掛ける岸くん。


岸「なんか最初の10分は寝てたんだけどさ、急に起きて、しょお〜って」

「そうだったんだ。ごめんね、お風呂行ってたの。でももう居るから大丈夫だよ」


そう言いながら、廉を抱っこしてあげれば

しんどいはずでそんなに力ないのに、凄い力で抱き付いてきた

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