頑張り屋の廉くん22

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紫耀side

朝から、高熱を出してしんどそうに布団の上で

眠ってる海人。


廉が起きて来る前に、気づいて慌てて

和室に布団を敷いて寝かせて、看病してる。


廉「お、薬飲めたん？」

海「ん…苦かった、」

廉「苦いよなぁ、薬って。でも偉いやん、飲めて」


そう言って、海人の頭を撫でてる廉。

いつも通り。そういつも通りなんだけど


何かが違うような気がして

朝見た時から、何となく違和感を感じていて…


でもその違和感が何か分からないまま

時間だけが刻々と過ぎていく。


＊


それから夕方近く、海人の熱もピークなのか

40.3℃まで熱が上がってさっきよりもしんどそうに

ぎゅっと目を固く瞑ってしんどさに耐えてる様子の海人。


岸「やっべ！」

「え！？どうした？！」


突然、リビングの方から岸くんの

そんな声が聞こえて、慌ててリビングに向かう。


岸「あ、紫耀。大したことじゃないんだけど、冷えピタさっきのが最後の1枚だったみたいでさ…」

「え！？マジ？！やばいじゃんそれ」


うちでは、市販薬や冷えピタ、湿布の

ストックはかなり大量にある。


はずなんだけど、ここ最近冷えピタの

消費が謎に激しくて…気づけばラスト１箱…

ではなく、ラスト１枚だったみたい。


と俺らがどうしよう、どうしようと話してたら


廉「俺、買うてこようか？」

きしひら「え？」


そんな声が聞こえて、岸くんと声がハもった。


廉「やから、冷えピタ。買うてこようか？」

「え、いい、の？」

廉「いいもなんも、大体使ってるん俺やし。買うてくるよ」


そう言って、もう出かける気満々な廉。


岸「ありがと、じゃあ、2箱お願いできる？」

廉「ん、分かった。じゃあちょっと待ってて」


そう言って、廉はそのまま家を出た


岸「あれ、歩きで行くつもりなのか、廉のやつ」

「え？あ、ホントだ。ここから薬局までかなり距離あるよね？」


シェアハウスから一番近い薬局。と行っても

徒歩で30分はかかる道のり。


それをこんな真冬に、徒歩で行くなんて…

普段の廉は面倒くさがりで、近場でも車で

行く人なのに。とか思いながら俺も岸くんも

特に気にせずにリビングに戻って海人の看病に

専念することに…


＊


「冷えピタが来るまで、濡れタオルにしよっか」

神「あ、だね。海人ー冷えピタ剥がして、濡れタオルおでこに乗せるね？」


しんどくて寝てる海人に

そう声を掛けながら、冷えピタを剥がしてくれるじん


俺も濡れタオルをおでこに乗せた。

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