頑張り屋の廉くん11

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廉side

それからしんどくて、母さんに抱っこを

求めて背中をトントンされたら眠ってしまった俺。


そして、熱が高すぎて夢なんか現実なんか分かんないけど

母さんと父さんの話声が聞こえてきた


母「汚いわ、ほんと、なんで私が片さなきゃいけないのよ」

父「そんな事言ったって仕方ないだろ？汚れちゃったんだから」


という声が聞こえて、その時気持ち悪くて

母さんに助けを求めようとしとったけど


俺がさっき吐いてもうたからその事やんな…

そう考えた俺は必死に吐き気を我慢した。


それから俺は【嘔吐恐怖症】になってもうて

自分のも、他人が吐いてるんを見ると


昔聞いた父さんと母さんの言葉が

フラッシュバックしてもうて


動悸・目眩、そして怖くて

体や手が震えてまうんよね。


やから医療ドラマなんかも怖くて見れへん。

やって病状によっては嘔吐シーンあるやろ？


やから基本見いひん。




それからお昼手前

紫耀と岸さんにおかゆでも作ろう

そう思って立ち上がった俺。


廉「えっと…あったあった、これでええかな？」


冷蔵庫から卵を取り出して

後は青ネギを使うってサイトに書いてあるから

野菜室から長ネギを取り出して


まずネギを切っていく。


廉「んでもって…次は…」


スマホを確認しながら、後は紫耀や岸さんが

作ってくれた時の事を思い出して作っていく



それから20分後

ようやく2人分のおかゆが完成した。


それをおぼんに乗っけて慎重に

持っていって、2人に声をかける


廉「岸さん、しょお。お昼作ったで？」

紫「んっ…けほっ…ありがと…」

岸「お、いい匂いする」


2人とも朝の薬が効いてきたんか

昨夜よりか受け答えがはっきりとしとって

良かったな。と安心してる。


廉「俺、紫耀や優太みたいに料理上手やないから、味の保証出来ひんけど…」

紫「大丈夫だって。ね、岸くん」

岸「おう、けほっ…頑張って作ってくれたんだからさ」


そう言って2人とも、パクパクと食べてくれて

9℃ある人とは思えん食欲で、全部完食した。


岸「めっちゃ美味かったよ」

紫「俺も、岸くんのおかゆより美味しかった」

岸「おい！けどガチで美味かった！」


そう言って2人とも褒めてくれて

恥ずかしかったけど、嬉しかった


けど、2人が食べ終わってから

俺は不安と恐怖でいっぱいで

上手く笑えてるか不安やった


やって、熱高いんにあんなバクバク食ったら

戻してまうんやないかって

そう思ったら怖くて仕方なかった。

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