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道のり ページ30

涼介side



涼「………俺、大ちゃんと雄也に嘘ついてたことがあって……」



俺の言葉に、2人は目を丸くした。




今まで俺は、何人に、いくつの嘘を重ねてきたんだろう。

嘘ばかりつく、俺こそまさに狼青年。


……もう、逃げられない。

怖いけど、嫌だけど………嫌われる覚悟だった。





涼「俺の、今住んでるとこ……前、薮ちゃんちに行った時にあった、養護施設で……」

雄「あ……あの、凄いおっきいとこか…」

大「…じゃあ、沖縄のとき電話かけてたのは…」

涼「あれは、施設の人……嘘、ついちゃってごめんなさぃ…っ…」





もう既に、視界がゆらゆらと揺らめいていた。

まだまだ、これから俺には白状しなきゃ行けない事が沢山あるのに。



ふうっと息を吐けば、ポロッと零れる涙。

薮ちゃんが優しく拭ってくれるけど、ポタポタと零れる涙に追いつかなくて、服の裾を目にぎゅっと押し付けた。





大「別に、隠すことなんてなかったのに…」

裕「…なんで施設に入ることになったのか……聞いても、いい…?」

涼「っ…………」





宏「…俺から言おうか…?」





……薮ちゃんの言葉に、首を横に振る。


ここまで沢山、支えてくれた薮ちゃん。

だからこそ、ここまで頼り切るのは違う。



嫌われるのは、俺だけでいい。





涼「……あのねっ……?俺………」







___

______

_________







俺の母親は、若かった。




あとから聞いた話だけど……気性が荒く、暴力や暴言は日常茶飯事だった母親の彼、山田遙一。

そんな彼に無理矢理されたことで俺を身ごもり、高校を中退。



母親が18のとき、俺は産まれた。





そんな環境だから、物心ついた頃から、この世界は地獄だった。

*→←*



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楠木りずむ(プロフ) - おいもさん» 遅くなりました!ありがとうございます( *´艸`)クールですかね!?確かにシリアス要素はここのところ多かったかもしれないです笑 これからもよろしくお願いします!m(_ _)m (2021年9月30日 8時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
おいも - 移行おめでとうございます!なんか他の作品とは違うクールな?JUMPの小説が読めてワクワクしています!更新、頑張って下さい! (2021年9月26日 11時) (レス) @page33 id: 6132dfa9c7 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 舞さん» 舞さんありがとうございます!秀さん、実は度々別のお話にも出てます…( *´艸`)気づいてくれて嬉しいです!ありがとうございます! (2021年9月7日 9時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
- 移行おめでとうございます!いきなりなんですけど、青山秀さんって、「マネージャーの、山田です。」の、あの秀さんですよね!?名前を見て思わず飛び上がってしまいました!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2021年9月6日 23時) (レス) id: 79e1dd5dee (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» ありがとうございます!!そう言っていただけて本当に嬉しいです……これからも頑張ります!ありがとうございます(*´▽`人) (2021年9月6日 20時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楠木りずむ | 作者ホームページ:楠木りずむ  
作成日時:2021年9月6日 18時

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