車酔い ページ5
雄也side
涼「っ、おぇ…っ………」
涼介の口元に袋をあてがうと、少しだけ嘔吐し始める涼介。
このまま車停めて良くなったとしても、また発車したら酔って……ってなったらキリがないから、とりあえず急いで帰ることに。
雄「すぐ家向かうからな?しばらく我慢な」
こくりと頷いた涼介を確認して、再び運転席に戻った俺は……すぐに車を発進させた。
雄「ついたぞー、お前ら先降りてー」
家について、とりあえず涼介以外の子達を車から降ろす。
雄「あっ、裕翔」
裕「ん?」
雄「涼介がちょっと酔っちゃったみたい。家にいる人に伝えといてくれる?」
裕翔の義足をつけてやりながらそう言えば、快く頷いてくれた。
雄「涼介ー……あらら、いっぱい出たね」
後ろの扉を開けて涼介を見ると、手に持つ袋にはさっきよりも吐瀉物がたまっていて。
雄「ちょっとこっち向こうか」
涼「うえっ……げほ…っ、おぇ……っ……」
顔色悪いな………
こんな状態の涼介を動かすわけにもいかなくて、涼介の体を扉の方に向けさせ、外の風に当てさせる。
しばらくしんどそうにしてたけど……だんだんと顔色もよくなって、ちょっとずつ回復していくのが分かった。
涼「……良くなった…」
雄「お、良くなった?気持ち悪かったね」
涼「うん…………ちょっと、部屋で休みたいな」
良かった………
疲れたように笑う涼介は、力が入りづらいのか、だらっと壁にもたれてしまっていて。
脱力した涼介をお姫様抱っこして、部屋へと運んだ。
和室よりも落ち着くだろうし………移ることもないしね。
大「あ、高木…!涼介どう?」
雄「んー、ちょっとまだしんどそうだけど…」
部屋に送り届けてからリビングに戻れば、皆の心配そうな視線。
まぁ、これ以上悪くなることはないし……
雄「心配ないと思うよ」
そう言えば、全員が…安心したような、ホッと息を吐いた。
824人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
楠木りずむ(プロフ) - 柑橘類。さん» 嬉しいです……!!こちらこそ読んでいただき、コメントまで感謝です!ありがとうございました!m(_ _)m (2019年11月10日 9時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘類。 - 初コメ失礼します。今更ながらではありますが、完結おめでとうございます!輝希の皆の温かさや、幼い山田くんの苦悩と決意に泣かされました…どの小説よりも大好きな作品です。書いてくださりありがとうございました! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 8dd377e6cf (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» こちらこそ読んでいただき感謝しかないです!ありがとうございます!!! (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 眼鏡っ子さん» ありがとうございます♪実は掛け持ちをしておりますので、ぜひそちらも覗いてくださいな…(しれっと)ありがとうございました! (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - かのさん» 嬉しいです!ありがとうございます!これからもよろしくお願いしますm(__)m (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ