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慧side



そんな綺麗な顔なのに、なんでマネージャーなんだろう。

マネージャーをしてるってことは、少なくとも多少は芸能の世界に興味があったってこと。

性格も真面目だし、こんな綺麗だし、なんかいつも良い匂いだし?
なんなら俺なんかより、向いてる気がする。

……でも、なんだろう。

なんとなくだけど、山田は……綺麗な顔って言われるのが嬉しくないみたい。

前に、山田ってイケメンだよねーなんて軽く話したことがあるけど、そんなことないよって気まずい顔をされた。

今だって……

カ「そうですよ〜。アイドルさんみたいで凄く整ってるじゃないですかー」

涼「………そんなことないです…」

カ「いやいやー!正直、モテるでしょう?」

涼「ほんとに、そんなことないですから……」

笑って謙遜していると言うよりは……少し怖がってるような、嫌がってるような。

侑「ねぇ、涼介、なんか変じゃない…?」

そんな様子に、知念も気づいたようだ。

……気づいてないのは、このカメラマンさんだけ。

カ「………あ!そうだ!なんなら1度、カメラ写ってみません?」

涼「えっ……」

カ「ほら、知念くんと伊野尾くんと一緒にさ!グループのマネージャーまでイケメンなんて、話題性もあるしさぁ」

ほらほら、と半ば無理矢理3人並べられ、1台のカメラが向けられる俺ら。

えぇ、マジィ?

いや…確かに話題性はあるし、俺は別にいいんだけどさ………

でも山田は絶対その気じゃないし、そもそも事務所に確認とらなきゃでしょ……

涼「あのっ、いやっ……」

カ「笑ってくれれば良いですよー!許可降りなきゃ廃棄するだけですから、試しに1枚だけ!」

慧「あのー、本人嫌がってるんで…」

カ「普通の記念写真だと思ってくれればいいからさー!あ、照明さーん、明かりおねがーい!」

バチッと大きな音が鳴って、パッと明るくなる視界。

本気かよ………
もう逃げられないかな………

そう諦めて、ため息をついた……その時。




涼「やめてっ……!!!」

……………突然山田が、珍しく大きな声を出して。

侑「涼介…?」

涼「嫌だっ……、や……っ…」

ふるふる首を降りながら……その場にうずくまってしまった。

・→←綺麗な顔



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作者名:楠木りずむ | 作者ホームページ:楠木りずむ  
作成日時:2019年6月19日 16時

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