まったり ページ22
涼介side
アイツには警察に連れていかれ、さらに接近禁止命令というものが出て、あれから俺の視界に入ることは無くなった。
『偶然街で見かけた男に惹かれ、それが息子だと分かってすぐにでも手に入れたくなった』と供述しているそうだ。
連れていかれる時に叫んでいた“涼介を返せよ!”って………そういうことだったのかよ…
思い出しただけで全身が震え上がり、息が詰まる。
手「涼ちゃん大丈夫?2日しか休みなかったけど」
俺は結局、仕事が打ち込める状態ではなくて………2日間の休暇をもらった。
……それでも。
涼「はい。……一人でいると、余計怖くて…」
やっぱりこっちにいた方が落ち着くし、安心するんだ。
手「…ん、そっか。頑張っといで!」
涼「はいっ、行ってまいります!」
恐怖が全くないと言えば嘘になるけど、やはりここにいると元気を貰える。
手越先生に送り出された俺は、2日ぶりの幼稚園バスに乗り込んだ。
圭「うぁぁぁぁぁんっ…せんせぇぇ!!」
涼「なっ、なにどうした!?」
朝の会が終わった直後。
突然、大泣きし始めた圭人くん。
何かあったのかと焦って、慌てて圭人くんを抱きあげれば、小さな手で俺の服をぎゅっと握ってきて。
圭「せっ……せんせ、がいるぅ……!!」
涼「……んん?」
先生がいる?
え、俺幻だと思われてた?
裕「あのねあのね、けーとね、せんせいおやすみでね、すっごぉーくしんぱいしてたの」
圭「してたのぉっ…」
裕「でねでね、かなしかったの」
圭「かったのぉっ…」
裕「いまね、すごくあんしんしたんだよっ!」
圭「したのぉっ…」
俺の足元で、必死に説明をしてくれる裕翔くん。
………あれ、二日しか経ってないのに…なんだか大きくなった気がするな。
涼「ふふっ、ごめんね?先生もう元気だよ!」
それだけ心配かけたんだなぁと思うと申し訳なくて、でもちょっぴり嬉しくて。
そう言って、俺もぎゅっと圭人くんを抱きしめて。
俺を見上げる裕翔くんの頭を、ぐしゃぐしゃっと撫でた。
………あ、今日は小雨か……すごく降ってる訳では無いけど、安全上子供たちを外に出すわけにはいかない。
今日はお部屋で、まったりだな。
ーーーーーーーーーーーーーー
過去編、クソ長くなりましたごめんなさい。
そしてあまりに長すぎるので、涼介先生には2日の休暇である程度立ち直ってもらいましたごめんなさい(クソ野郎)
……実はもう、私の中で完結が見えております……!!
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楠木りずむ(プロフ) - neneさん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます!そう言っていただけて本当にありがたいです………これからもよろしくおねがいします!(*^▽^*) (2019年7月18日 23時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
nene - 卒園のシーンで感動してしまいました。とても良かったです。ありがとうございました! (2019年7月18日 23時) (レス) id: 04ce8b8aba (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 朱澄さん» 嬉しいですっ…!わぁ、ほんとだ!過去と未来どっちも入ってる!!(今更)そんな言葉を言っていただけるなんて本当に感謝です(*´ω`*)ありがとうございました!! (2018年7月17日 21時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
朱澄(プロフ) - 完結おめでとうございます!!もうほんとに...好きですw最初の頃は園児達の可愛さにひたすら浸っていたのですが、段々それに加えて過去のことや未来のことが入っててもうどんどんのめり込んでしまいましたwこの作品に元気をもらいました!ありがとうございました! (2018年7月16日 20時) (レス) id: a9e17462c5 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - あこさん» そう言って頂けて嬉しいです!!当初は山田さんの過去をあんな残酷にする予定は無かったんですよねぇ……汗 完結まで読んでいただき、ありがとうございました!!m(*_ _)m (2018年7月16日 20時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
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