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「そういえばさ！後ろのドア開かないらしいよ」
「めちゃくちゃどうでもいいけど、ついに壊れたんだね、ボロ過ぎ〜」
愛華の言葉に軽く返してると、控えめな…でも大きな声が響く。
「先生！後ろのドアが開かないんですけど…」
我がクラスの学級委員長、茅野さくらの言葉に担任の柊一颯が教室に入ってきたことを確認して私はぼっち席へと着席する。
「…ぷっ、出たよ奴 隷」
そんな唯月の言葉に私達はクスクス笑う。
何気なく顔を上げると入口を見るとまだ入ってきたばかりであろう柊せんせと目が合う。
…え、目が合った？
いつから見てた？そもそも本当に目が合ったのかも危うい。
'' 目は合ってない '' と勝手に自己完結して、気にするのをやめた。
「とりあえずみんな席つこうか。
あれ、甲斐くん達は？」
そう言う柊せんせは、何かいつもと様子が違うような気がしなくもない。
…さっき目が合ったのも気のせいじゃない…？
根拠もないし、決めつけるのはやめよう。
私は考えるのをやめた。
するとせんせが閉めた前のドアが、ガラガラと開く。
「お〜間に合った間に合った」
誰かと思えば、甲斐達3人で。
「間に合ってない、遅刻だよ」
まあ当たり前だが、せんせに注意される。
そんな注意も気にすることなく3人は悪びれもなく立っている。
「はぁーい」
「ブッキー少しくらい大目に見ろよ」
須永が蹴ったことによって、ドアに思いっきりぶつかるせんせ。
「…だっさ」
思わず、笑いが…本音が漏れた。
それは1列前の唯月と涼音には聞こえていたようで、「それな〜」なんて同調してくる。
そして席へやって来てハイタッチを求めてきた甲斐と手を合わせてると、微かにガチャっと鍵をかけるような音がした。
「ねえ甲斐達、今日みんなでカラオケ行くんだけど来る？」
「おーどーすっか？」
「楽しそうじゃん、行こうぜ」
何て言う会話を聞き流しながら扉の方を見ると。
_____せんせとまた目が合った。
…せんせ、見てる？
それに、やっぱりなんか様子がおかしいような気がする。気の所為だろうか？
そしてせんせは言う。
「…っと、全員揃ったところで。
今日は大切なお知らせがあります」
ガヤガヤとうるさい教室。
談笑してる子もいれば、メイクしてる子もいる。
そんな中せんせは教壇に立って前を……いや私を見据えながら言った。
「今から皆さんに人質になってもらいます」
……嗚呼、やっぱり頭がおかしくなってたみたいだ。
ガヤガヤとうるさかった教室。
訪れたのは静寂だった。
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stm - この小説大好きです！更新頑張って下さい！楽しみにしてます！ (2019年3月11日 18時) (
レス) id: 3c3aa41225 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - このドラマ大好きなのであと大好きな涼太君が出てるので最高ですオチ涼太君がいいです (2019年2月14日 14時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
sanapen - 面白いです！！！これからも更新待ってます！！！！！ (2019年2月6日 19時) (レス) id: 6d2d50bb72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗本ちゃん 。 | 作成日時：2019年1月31日 22時
