52 ページ7
夕食も終え、食後に勉強をしながら雑談を交わしていると、時間は９時を超えるか否かの時間だった。
もうそろそろお風呂に入ろうか、と席をたつと、丁度顔を上げたカルマくんと目が合った。カルマくんが再度家に来てから時間がたち、彼の髪から水滴は落ちない。しかし、しっとりとするヘアスタイルにすこし心が揺らいだ。
「A、どうかした？」
「大したことじゃないよ、お風呂入ってこようかなって。」
「そっか。いってらっしゃい。」
カルマくんの手にしている教科書は少し湿っていて、先ほどの雨の強さが想像できる。私は一旦自室に戻り、必要な衣服を持って洗面所に入った。
＊＊＊
いつもは私1人だから、裸族だとかそんなことはないけど、大きめのティーシャツにショーツとか、そんな格好が多い。特に暑くなる季節は。
その癖が出てしまったのか、この時に。洗面所に備え付けられている籠の中身はタオルとショーツ、ティーシャツしかなくて、肝心のズボンが見当たらない。
お風呂に入るまでに履いていたものは洗濯機の中にいれて、今は中で他の洗濯物ともみくちゃにされている。
やってしまった、と胸を越した髪を乱暴に拭く。こんな格好、カルマくんにバレる訳にはいかない。幸いにもティーシャツはちょっとしたワンピースの丈まである。大丈夫、大丈夫と心を落ち着かせ、着替えてそっとドアを開ける。
部屋の隣にあるトイレから、音がする。水を流す音が聞こえる、待っておこう。そうドアを閉めようと後ずさった時、何かを踏みつけてしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 56人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りなぷ(プロフ) - サヤさん» ありがとうございます(* ﾟωﾟ)そう言ってもらえると心強いです…！受験も頑張ります(b･ω･)bこれからも宜しくお願いします！ (2018年4月7日 22時) (
レス) id: dcaaae020b (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 続編おめでとう御座います！！3日前に、続編を見付けはしたのですが、46話を見てからと言う勝手な欲が勝って終いました>< りなぷさん ストーリーの進行がスムーズで羨ましいです…!!受験勉強、(大変だと思いますが)りなぷさんのペースで頑張って下さい！ (2018年4月6日 1時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：皐月の紫陽花 | 作成日時：2018年4月3日 18時
