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「に、にに新野先生ぃぃーーーーー！！！！！」
ビクリと肩を揺らすのは一年は組の良い子たち。
「い、今の声って…」「小松田さん…だよね？」
「お前たちは自習だ！！いいか、絶対に教室から出るんじゃないぞ！」
担任の土井半助は教え子にそう指示し、すぐさま小松田のところに向かう。その途中で新野浩一に遭遇し一緒に門まで行く。
「新野先生を呼びつけるということは誰か怪我人でもいたんでしょうかね」
「ええ、そうでしょう。何にしても早く向かいましょう」
そして門に辿り着くと山本シナ以外の教員が集まった。
「こっちです！早く！」
いつになく焦る小松田の声に他の教員も緊張した顔になる。門を通り抜け小松田のところに駆け寄る。
「な、ここれは…！」「なんて酷い…！」
「…今すぐ処置せねばこの子は死にます！」
素早く容態を見た新野は神妙な顔になる。新野が医務室に運ぼうというのが分かっているからかそれに反対な意見を述べる者がいた。安藤だ。
「よく見てください新野先生！この子もまた“天女“ではないですか！？」
見慣れない服装に安藤は助けることなどないと遠回しに言った。それに新野は怒った。
「…だからといって目の前で見捨てて良い命などありません！土井先生、山田先生、医務室に運んでもらえますか」
指示を受けた2人は素早く動き、傷口を刺激しないように持ち上げた。
「…っ、ゔっ……」
それでも響いたのか呻き声が上がったかと思いきや腕がダラリと力なく降ろされた。
「！っ新野先生、脈がッ！」
「早く医務室へ！！」
忍びの素早い動きですぐに医務室に運び込まれた。
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作者名：夢月 | 作成日時：2020年7月23日 15時
