9話 ページ11
そんなこんなで無事に採用され、街の団子屋さんで働くことになった。順調に仕事を覚え、常連さんと話が出来るところまで成長できて、我ながらよく頑張ってるなと思う。
あ「いらっしゃいませー!あ、沖田さんこんにちは。」
沖「おう。いつもの頼まァ。」
あ「了解です!」
沖田さんは、仕事をいつもサボりがてらこの団子屋にやって来る。それって大丈夫なのかなとは思うけれど、本人はなんちゃないみたい。
あ「お待たせしました。みたらし団子です。」
沖「ありがとうごぜェやす。Aも食べたらどうでィ?」
あ「いえ、お気持ちだけ頂戴しておきます。」
こんなにも毎日通うほどこのお団子というものは美味しいんだろうけど、私はどうしても食べられないから。
沖「お前ェはいつも俺の好意を無駄にしやがる。俺の団子が食えねェってのかィ?」
あ「いやいや…だから言ってるじゃないですか。お団子は前に喉に詰まらせてから苦手だって。」
沖「だから勧めてんだろ?メス豚が喉につまらせてヒーヒー言ってる姿見て爆笑したいんでさァ。」
あ「なっ…!?」
鬼畜すぎるこの人。そんな意地悪なこと言うとあなたのこと喰べちゃうよって思う。……言えないけど。
銀「おうおう、ウチの大切な従業員いじめんのやめてくんない?」
沖「あれ?誰かと思えば万事屋の旦那じゃねェですか。こいつァ団子屋の看板娘じゃねェんですかィ?」
銀「これァ副業だ。本当は銀さんの大事な右腕だっつーの。あ、みたらし団子1つな。」
あ「銀さん、今月厳しいんでしょ?団子なんか食べる余裕ないじゃないですか。」
銀「そう言わずさァ…頼むよ。定期的に糖分摂取しなきゃ死んじゃうよ?銀さん。」
あ「なら死ねばいいんじゃないですか?」
銀「辛辣!!いつからそんな口聞くようになったのかしらこの子は!!銀さんそんな子に育てた覚えないですよ!?」
あ「だって育ててもらってないし…。どうせ来るなら神楽ちゃんと新八君も連れて来てあげてくださいよ。銀さん1人には出せませんよ。」
銀「そこをなんとか頼むよAちゃぁん!銀さん今糖分摂取しないとダメなの!!土産に持って帰るから!!ね??」
あ「ハァ…しょうがないですね。ちょっと待っててください。」
銀さんには大きな恩があるし、やっぱり甘くなってしまう面がある。
あ「銀さんったら大人げないんだからなぁ。」
なんて、こぼすけど少し嬉しい自分がいる。
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作者名:葉生姜 | 作成日時:2017年10月17日 21時