そして彼に惹かれていった

惹かれる＿18 ページ19

ナムジュンは背が高いからな

耳元で囁くってのが背伸びしないとできない

それはやり返す人のすることじゃないって謎理論で膝立ちにさせる

後ろから顎から頬に手を添えてもう片方の腕をナムジュンのお腹あたりに伸ばす

顎を肩に乗せて、おきまりのセリフ

渋っていたらくすぐる、という脅しは忘れない


「ゼルヒョン」

「ふはっ、顔真っ赤」


ほっぺをぷにぷにして解放する

元の位置、ユンギとジミンの方によろよろと歩いて行き、2人に抱きしめられていた

ちゃんと行けたことを確認し、次を呼ぶ


「テヒョン」

「うう、綺麗な笑顔」

「そりゃどーも」


テヒョンも地味に高い

4センチの差

ナムジュンと一緒でもいいけど、テヒョンとナムジュンでも3センチ差がある

低すぎるのも無理だ

ということで


「え、え⁈」

「ほら、早く呼べよ」


観客の方に向かせて、真正面から抱きつく

身長差を利用して、顔が観客に見えるようにした

胸にうずくめた顔をあげて、蔓延の笑みを作る

多分、テヒョンから見たら上目遣いもプラスされてる

失敗してたら睨みだけどな

たちまち真っ赤になるテヒョン

成功した

腕ごと拘束してるから顔を背けることしかできない

うつむく以外、観客に知られずに済む手はない

でもうつむいたら笑顔の俺

なんていう策略


「ゼル、ヒョン」

「抱きしめて」

「うあっ、はいぃ」


腕だけを解放してもう一度抱きしめる

要求すると、その通り抱きしめ返してくれた

恥ずかしいのか、結構な強さで


「ん、もういいぞ」


解放すると、恥ずかしげに小走りでナムジュンの腕の中へ

うん、恥ずかしいよな、わかる

でもテヒョンからヒョンって呼んだんだからな

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