向けられる銃口 ページ5
ショッピさんが能力が使えない。それは意外なことであった。
「ってことはショッピさんは私と同じ…？」
「同じちゃうやろ。お前やって異能持ちやんけ」
「私、異能持ちなんですかね…自分では全く分からないんですよ」
「発動条件が微妙やもんな。それを調べるためにぺ神やトントンと一緒におったんちゃうか？」
「あ。そう言う意図があったんですね」
戦闘の訓練ではなく二人のお手伝いをさせられてた意味がやっと分かった。
「A。ショッピくんとチーノのこと頼んだで。二人とも俺が育てた後輩やからな」
「私に頼まないでくださいよ」
冗談かと思い、コネシマさんに笑いかけるが彼は真顔だ。
「きっとショッピにとってお前が核になるから」
コネシマさんは私の目をしっかりと見て、寂しそうに笑った。
「準備はええか？」
「はい！」
「はい…」
元気よく返事をするチーノと対照的に私は恐怖により小さい声しか出なかった。それほど気にしないショッピさんは車にエンジンをかけて施設付近まで移動し始めた。ショッピさんに渡された支給品の一つとして拳銃がある。撃ち方は幹部となった翌日にロボロさんから教わった。これで人の命を簡単に奪えると考えると、重さに比例しないプレッシャーが私を襲う。
「…大丈夫か？」
助手席に座ったチーノが前から私の様子を覗き込む。
「私、二人の足を引っ張ったらどうしよう…」
そう言って窓にこつんと額を当てる。クスクスと前から笑いを堪える声がしたため、目だけを動かすとチーノとショッピさんの顔がニヤついていた。
「人が真剣に悩んでるのに何笑ってるんですか…」
「だってA足手まといやん」
「自分でも分かり切ってることを何悩んでるんスか？」
この二人はオブラートと言う言葉を知らないのだろうか。
「それは分かり切ってますけど！」
「別に期待はしてないし、唯一俺からの願いとしては生き残れってことっすかね」
「生き残る…」
「おん。初隊長の任務で隊員殺したら俺の評価下がるし？」
「なんとまあ…心ない…」
「ショッピくんホンマそう言う所はコネシマさんに似てるな」
「クソ先輩と一緒にしないでもらえますか？」
「うわっこの人運転しながら寸分違わず俺の眉間に銃口突きつけてるんですけど！？」
「これから私はショッピ隊長に逆らわないと誓います。」
「俺も誓います。」
この隊長、逆らったら容赦なく私達を切り捨てる気だ。チーノと目だけで会話し絶対に逆らわないことを決めた。
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鳩山(プロフ) - えみさん» コメントありがとうございます。懸命に生きる2人と彼らの話を素敵と言っていただき本当に光栄です…！最後までご愛読ありがとうございました！ (2021年2月20日 16時) (
レス) id: 9ca89ee33d (このIDを非表示/違反報告)
えみ - rbr推しですがshaちゃんとくっついて欲しいと思ってしまう程の作者様の文才に引き込まれました…！とても素敵な話でした！ (2021年2月19日 17時) (レス) id: 1597543406 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - ブンブンさん» ブンブンさん！以前もコメントして下さいましたよね？本当ありがとうございます…！良かったら番外編でもよろしくお願いします…！最高に嬉しい言葉を本当にありがとうございました！ (2019年11月11日 0時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
ブンブン(プロフ) - 完結おめでとうございます！貴方の作品に出会えて本当に良かったです！ (2019年11月10日 23時) (レス) id: 4a511d68cf (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - kogarashi343gooさん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいお言葉ばかりで私からも感謝させてください！すごく励みになります…！今後は番外編然り、別作品然り、更新頑張っていくつもりですので今後ともよろしくお願い致します！ (2019年11月10日 22時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
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