寂しそうな笑い顔 ページ23
「どんどん行くぞ。護衛部隊隊長ひとらんらん。副隊長ゾム。」
「ちょっとトントン。俺、ゾムの世話なんて無理だよ」
「ひとらん隊長チィッスチッス」
「ほらもうふざけてるじゃん」
「我慢しろ。ゾムは初めての隊所属やからひとらんの言うことちゃんと聞くんやで」
「任せてな!ちゃーんと任務は達成するで!」
「ここは護衛部隊だが場合によっては機動部隊としての役割も担ってもらうゾ。兵も質がいいのを入れといた。ひとらん任せたぞ」
隣でガタリとひとらんさんが席を立つが総統の一言に負けたらしい。ゾムさんは嬉々としてサバイバルナイフを回している。
「外交使節団団長オスマン。副団長エーミール。」
「エミさんと外交か。面白そうやね。よろしくな」
「オスマンさんと同じ場で働けるとは…こちらこそよろしくお願いします」
この二人は雰囲気的にも相性が良さそうだ。トントンさんも満足そうに二人のやりとりを見ている。
「情報伝達部隊隊長鬱。副隊長ロボロ。」
「俺、大先生の下なん!?」
「何やロボロ。やるんか?」
「鬱が隊長なのは不安あるけど、ロボロの仕事量を減らそう思ってな。今回の戦争は情報が鍵になるやろうから。二人とも頼りにしとるで」
トントンさんから頼りにしていると言われて嫌になる人はいないのだろう。文句を言えども二人とも喜びが滲み出ている。
「医療部隊は変更なし。ぺ神にも伝えてある。最後に、トンつく隊隊長は俺。それから副隊長A。総司令官グルッペン。以上や」
「私が副隊長…。」
「Aも昇格したんだね」
「私に務まるのかは分かりませんが頑張ってみます」
「そんな気張らんと大丈夫やで。なんたって君のところの隊長は鬼神のトントンなんやからな」
「誰が鬼神や」
両隣に座るひとらんさんとオスマンさんが私の肩を叩く。その様子を見ていたのかトントンさんがツッコミを入れる。彼と目があったため、よろしくお願いしますと頭を下げた。
「こっちこそよろしくな」
こうして定期の幹部会議は終了となった。
「A、今から飯食いに行かん?」
「トントンさんを待ってるから私は大丈夫だよ」
「…そっか」
シャオロンにお昼を誘われたがトントンさんに用があった私はそれを断る。シャオロンはどこか寂しそうな顔を浮かべたが次の瞬間には笑顔になり手を振ってきた。
「また今度やな!頑張れよA副隊長!」
馬鹿にされたのが分かり、もう!といえば彼はケラケラと笑って先を行くメンバーに合流していた。
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鳩山(プロフ) - えみさん» コメントありがとうございます。懸命に生きる2人と彼らの話を素敵と言っていただき本当に光栄です…!最後までご愛読ありがとうございました! (2021年2月20日 16時) (レス) id: 9ca89ee33d (このIDを非表示/違反報告)
えみ - rbr推しですがshaちゃんとくっついて欲しいと思ってしまう程の作者様の文才に引き込まれました…!とても素敵な話でした! (2021年2月19日 17時) (レス) id: 1597543406 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - ブンブンさん» ブンブンさん!以前もコメントして下さいましたよね?本当ありがとうございます…!良かったら番外編でもよろしくお願いします…!最高に嬉しい言葉を本当にありがとうございました! (2019年11月11日 0時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
ブンブン(プロフ) - 完結おめでとうございます!貴方の作品に出会えて本当に良かったです! (2019年11月10日 23時) (レス) id: 4a511d68cf (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - kogarashi343gooさん» コメントありがとうございます!本当に嬉しいお言葉ばかりで私からも感謝させてください!すごく励みになります…!今後は番外編然り、別作品然り、更新頑張っていくつもりですので今後ともよろしくお願い致します! (2019年11月10日 22時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
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