日本男児と大和撫子？ ページ2
ひとらんは今日も今日とても軍の防衛線の調整を行っていた。会議に参加するのは、我々軍の幹部とその右腕達だ。
オスマンの隣にいるオプロイテ、コネシマの隣にいるショッピ、グルッペンの隣にいるトントンと…みんな優秀だ。
厳格な会議の中でひとらんの隣にいるAは昨日染めたと自慢していた髪の毛を黒く染めていた。我々軍は西洋出身が多いためひとらんやAのような黒髪は逆に目立つ。化粧もいつもに比べて控えめで真剣に話を聞いている彼女は、周りから見れば確かに大和撫子なのかもしれない。喋れば一発でアウトだが。
「では守衛隊から。」
「はい。こちらは我国の周囲で起きた事件のデータをまとめた物です。……〜〜」
Aはいつものふにゃふにゃした表情はどこにもなくひとらんと共にまとめたデータを読み上げる。敬語も自然に使えており見れば見るほどいつもとは別人だ。
会議も無事に終えグルッペンから守衛部隊のデータは見やすかったと御褒めの言葉を頂いた。まとめたのはAなのであとで褒めてやろうかと廊下を歩いていればにこにこと笑う彼女を発見した。
「A」
「あ、たいちょー」
「そんな一人で笑ってどうしたんだ？」
「さっきまで鬱さんが居たんです！黒髪かわいいねって褒められちゃいましたよ〜」
慣れない敬語を使う彼女に少し違和感を感じる。
「良かったじゃん」
「あとさっきの発表も褒められたんですよ！よくまとめられていたねって！」
えへへと笑う彼女。ひとらんも褒めてやりたかったが鬱が先に言っているなら自分はいいかと「そうだな」とぶっきら棒に返事をする。
Aはひとらんの腕を触れようと手を伸ばして…その手を止めた。いつもなら遠慮なくくっついてくるギャルにさすがのひとらんも様子がおかしいと疑問に思う。
「何、どうしたの？」
「えと、その…隊長は、今日の私みてどう思いました…？」
「今日のA…？」
女性相手に失礼ではあるが足の先から頭のてっぺんまで視線を向ける。特に変わったことはないのではと思ったが、それを聞いてくるということは何か言ってほしいのだろう。
ひとらんは考えに、考えて…
「…痩せた？」
女性が言ってもらえて嬉しい言葉を捻り出した。その言葉にAはガクリと肩を落とす。
「いえ…もう大丈夫です…」
珍しく元気のない彼女はひとらんの隣を素通りする。
「何がいけなかったんだろ？」
我々軍幹部の日本男児ことひとらんらんもまた非常に鈍感であった。
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鳩山(プロフ) - 114514さん» コメントありがとうございます…！（そっとハンカチを差し出す）難民さんに刺さるお話があれば幸いです！ (2020年7月3日 19時) (
レス) id: 9ca89ee33d (このIDを非表示/違反報告)
114514 - ぐはっ（吐血） (2020年7月1日 21時) (レス) id: 3a17ec7a5b (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 琥珀さん» 琥珀さんコメントありがとうございます…！難民として完結できたことを誇りに思います！今後とも活動は続けていきますのでよろしくお願い致します…！ (2020年4月7日 17時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - htrnさんの素敵なお話ありがとうございました……！ (2020年4月7日 7時) (レス) id: 742aa07519 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 外ピさん» コメントありがとうございます！htrnは私の最推しでして、自給自足のためにこの作品を作りました。その言葉に私は咽び泣くほど嬉しいです…！ありがとうございました！もう終わりに近づいてはおりますが、今後ともよろしくお願いします！ (2020年3月29日 21時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
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