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【エイジ】


え「そのお団子掴んでいい?」

『どのお団子?』

え「頭の」

『せっかく私が手作りしたお団子なのに。別にいいよ、テキトーにまとめただけの髪の毛だし笑』

え「いやしないけど」

『なんだよっなんのノリだよっ』


あはは、とそれだけで楽しく笑うA。
するとまとめられていたお団子は解かれて綺麗なロングヘアに姿を変えた。
髪が広がるのと同時に甘い匂いがする。一人だけ違うシャンプー。今度黙って使ってやろうか。


『何企んでんの?』

え「べっつにー」


Aのスマホが鳴ってメッセージの到着を知らせた。するとAはチラッと画面を見るだけ見てから画面を伏せて俺の方を向き直った。


え「男?」

『はい絶対言うと思った!なんかの公式アカウントからのLINEでーす』


うわ、腹立つ。今の一瞬で俺を引っ掛けようとする頭の回転の速さもうざい。


『うざって顔してる。ごめんってー、私にはアバンティーズだけだからさ』


いつかその“〇〇だけ”ってセリフの空欄がアバンティーズ以外になる時が来るのかな。それはなんかちょっとやだな。


え「彼氏できないもんな」

『いらないからね』


強がりじゃなく本心で言っているみたいだ。本気で彼氏作る気ないんだろうな。勿体ない。


『例の元彼以降彼氏いないし、あの元彼とは手も繋がないままお別れだったから私ほんとに男性経験なくて。あれ、20代でこれってもしかしてやばい?』

え「いーや」


できればずっとそのまま男のことを知らずにいてくれたら嬉しいかな。なんとなく俺らのAが誰かのものになった過去の話とか聞きたくないし。


え「でもこのままだと何もなく死ぬじゃん。この家も恋愛禁止だし出会いもないし」

『えいちゃんもそらと同じようなこと言うんだね?私は選んでここにいるの。彼氏とかいらないし、ルールだって苦じゃない』


出たよ、この強気な目。
この目つきで見られると何も言えなくなる。しかも怒らせると怖そうだしこいつ。


え「じゃあずっとここにいてよ」

『喜んで』

え「ほんとにずっと?」

『うん。出て行けって言われても出て行くつもりなーい!』

え「じゃあ死ぬまで一緒」

『当たり前じゃん』

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tokita(プロフ) - 続き楽しみにしています! (2021年3月12日 1時) (レス) id: 4df3902f7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちもち | 作成日時:2021年3月9日 0時

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