何度だって告白を (ページ41)

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【エイジ】

なんか近くない？甘えモードなの？

『えいちゃんってなんでそんなすごい編集できるの？天才なの？多分そうだね。赤髪の天才ちゃん』

俺がパソコンを見ていると両肩に手を置いて顔を俺の顔の真横に持ってくる。
Aの体温がほのかに感じられる。

え「邪魔しに来たの？」

『そういうわけではない。暇だったから』

え「いつも暇じゃん」

なんて言いつつ俺の心の中は焦りでおかしくなっている。Aが喋る度に近くで声を感じる感覚が俺を変にする。

え「…ねえ」

『ん？』

え「なんか近くない？」

『いつものことでしょ』

え「なんかあったの？」

『なんもなかったら近くに来ちゃダメなの？』

え「いいよ別に」

ただ、俺の心臓がもたないんだよ。

『なんでこうやってえいちゃんに頼っちゃうんだろうね、私』

え「頼っていいじゃん」

『…そういうことじゃない』

え「どういうこと？」

『なんで私はこんなにえいちゃんに頼っちゃうの？って、理由を聞いてるの』

え「理由…」

わからない。頼る理由？Aにとって大事な友達だから？一番しっかりしてると思うのは俺だから？

え「わかんない」

『バカだなあ』

そう言ってAは両肩に置いていた手を離し、俺の首に腕を回した。

『ごめん、一瞬だけ。すぐやめるから』

勝手にハグして、謝って、すぐやめるとか言って。
自分勝手すぎる。
精神的な不安からこうなってるのか、遠回しに俺のことを好きだと言っているのかわからない。

困らせるなよ。

お前がそこまで俺を困らせるなら俺だってお前をこれでもかってくらい困らせてやる。

え「好き」

首に回されていた腕を解かせてAに体を向ける。驚いて頭がついていっていないAを無視して正面から強く抱き締める。

え「好きだ、A」

もう後戻りなんてできないだろう。その場の衝動に任せて行動して今までの友情をぶち壊してしまうバカを誰が許してくれるだろうか。

『ダメだよ』

返ってきたのは泣きそうなAの声だった。

『せっかく私がまだ戻れるところでやめたのに、えいちゃんがそんなんじゃダメだよ』

強く抱き締めすぎたのを後悔するように、今更ながら優しく腕を解く。