何度だって告白を (ページ36)

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【リクヲ】

り「見て！グッズできたよ！」

『グッズ？』

り「ほら、この前話してたやつ」

『なんだっけ？』

嘘、また忘れてる？

り「この前、雨が降った日、Aが五人の絵を描いてくれて、それを五人のためだけのグッズにしようって話になったの、覚えてない？」

『ごめん…わかんない』

り「そっかそっか」

『ねえりっくん、私また』

り「大丈夫。思い出せるよ」

戸惑う心が見え見えな顔で、こう言う。

『グッズ、見せてくれる？』

出来上がった五人が印刷されているステッカーを差し出す。ほんとはタオルとか作りたかったけど、急いだ結果今はこれだけ。

『確かにこれ、私の絵だ』

嬉しそうにステッカーを眺める。

り「可愛いでしょ？」

『私センスあるね』

冗談ぽく自慢げな顔をしてる。表情が豊かで可愛いなあ。一歩外に出たらモテるはずだから、僕たちが守らないと。

『他にも絵描いたらグッズにしてくれる？』

り「時間かかるかもしれないけど、それでも良ければいくらでも」

『なら頑張って覚えとく』

前向きな言葉が聞けて嬉しくなり、こっちも微笑む。

つ「何それグッズ？」

『みっくん。これは五人だけのグッズだよ』

つ「すご、可愛い。誰に描いてもらったの？」

『私が描いたんだよ？』

つ「え！？すごすぎじゃない？可愛いー！全員そっくりじゃん。ちょうだいよ」

り「はいあげる」

つ「みんなに自慢しよっと」

台風のようにやってきて去っていったみっくんの後ろ姿を見て二人で笑う。

『みっくんの反応って人を幸せにするよね』

り「わかる。Aもだけどね？」

『そう？』

り「何かプレゼントした時とか、これでもかってくらい嬉しい！って顔してくれるし、まずお礼言ってくれるし」

『えーその人いい人すぎ。誰？』

り「えっとー、アバと一緒に住んでる美女で、みんなに愛されてるAって子」

『ちょっと笑何よそれ嬉しすぎる肩書きじゃん』

り「そういうところね？すぐ嬉しさを言葉にする」

『あっ、そういうこと』

り「このステッカーどっかに貼っといてよ。みんなのこと絶対忘れないようにさ」

『じゃあ小さめだから透明なスマホケースに挟む』

り「それがいいね」