何度だって告白を (ページ35)

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【エイジ】

今日は久しぶりに五人で外に飲みに行くことになった。しばらく五人で出掛けてもないからなんとなく不思議な感じだ。

『最初に潰れる人誰だろうね』

え「みっくん」

『私もみっくんに一票』

つ「いやいやりっくんだって怪しいよ！」

なんて言ってたツリメは呆気なく潰れた。五人の中で一番お酒に弱い。隣のAはちょっと目がとろけてきてる。そして問題はりっくん。

り「お願いだからずっとこのままいようよ…」

やっぱり今回も泣き崩れてる。毎度のことすぎてそらと目を合わせて笑う。
そのうち暴れ出しそうだからりっくんからお酒は遠ざけておこう。

『眠たい』

え「寝る？」

『肩貸してくれる？膝枕でもいいよ。嘘。寝るわばいばーい』

そ「カオス…」

まともに喋れる奴はそら以外いない。

り「どこにも行かないでねみんな」

『行かないよ』

り「絶対絶対だからね！もうみんな俺から離れるの禁止！」

『みんなのいいところ言いまーす』

Aは突然みんなのいいところをひたすら一人で喋り続けた。

『りっくんは、一番気が遣えて周り見えてるよね。優しいし愛情深い人。みっくんは男の人の中でもトップクラスで可愛い。なでなでしたくなっちゃうー。あー今もどうせ酔って寝てるんでしょ？可愛いなあ』

一呼吸置いてまた喋り出す。

『そらは永遠のリーダーだよね。チャラそうだけどみんなのこと最優先だし意外と頼りになって漢の中の漢って感じ？あれ、使い方合ってる？へへ』

その笑い方は反則。
そらも同じことを思ったのか可愛いって顔してAを眺めてる。

『えいちゃんは一番かっこいいよ。もし願いが叶うなら。…叶うなら、私のことを恋愛対象として見てくれるえいちゃんに出会いたかった』

え「は？」

『簡単に可愛いとか言ってくんないしー、女心あんまわかってなさそうだけどー、なんか目が離せないんだよねー。なんでだろ』

そ「…A？」

『さて、この気持ちは一体…』

多分眠りについたAと、気まずいって顔したそら。後は酔っ払いが二人。なんだこの状況。

そ「聞かなかったことにしてあげるから」

え「いや違…」

そ「わかってるよ。そういう関係ではないんだよね？」

え「断じて」

そ「でもまあ、そういうことだよね。これから先どうするかは君ら次第だけど」

え「恋愛禁止じゃん」

そ「何回も言ってるじゃん。気持ちは止められないから」

早く帰ろう。寝て忘れよう。
今のセリフはなかったことに。