何度だって告白を

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【エイジ】


『いやあ、みっくんの対応は違ったね』

え「いや何の対応の話？」

『この前怖い夢見たからみっくんのとこに行ったんだよね。そしたらとってもとっても優しく対応してくださいました』

え「別に誰のところに行っても優しく対応してくれるでしょ」

『え？他の三人の対応には本当に幻滅したんだから。眠くて覚えてないのかもしれないけど“怖い夢見た”って言ったら爆笑してたよ？』

え「まじで？」

『…まじだよ。覚えといてよ自分の失態くらい』


みっくんってそういうところがあるんだよな。人を包み込むような優しさがあるというか。
簡単にいろんな女子を落とすけど、それに気付いてないのも罪な男だ。


『みっくんって優しいから、彼女いても全然おかしくないよね。まあこれはみんなにも言えることなんだけど』

え「俺はできないけどね」

『…すぐできるよ』

え「何？できたら寂しいの？」


いじるつもりでそう言ったのに、Aは思いの外沈んだ顔をしているから驚いた。


『寂しい、のかな。わかんない』

え「なんでそんな泣きそうな顔すんの」

『わかんない。最近情緒不安定なんだよね』

え「なんかあったの？」

『特にないけど』

え「俺は寂しいよ」

『え？』

え「俺はAに彼氏できたら寂しい」

『…一体何人の女の子にそういうこと言ってきたんだろうねえ。思わせぶりになりかねないから気を付けないとダメだよ』


違う。思わせぶりとかそういうんじゃない。
ただAのことが大事で、アバンティーズだけのAでいてほしいずるい気持ちが働いているだけなんだ。多分。


『また怖い夢見たら、今度はリベンジでえいちゃんのとこに行こうかな』

え「次は絶対笑わない」

『ふふ、ありがと』


最近のAは何を考えているのかわからないことが多い。話したら明るくて面白いから忘れそうになるけど、どうも様子がおかしい気がする。

まるで何かを怖がっているような。

今までこんなことなかったから余計心配で。
だけどきっと何もないはず。大丈夫。Aは俺らが思っているより強いから。

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