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【ツリメ】
り「寝てたわ…喉渇いたー」
つ「お茶持って来ようか?」
り「ありがと」
編集をする俺の隣で眠っていたりっくんが目を覚まして飲み物を要求してきた。もうみんな寝てるかもしれない。時刻は夜の一時。
なるべく足音を立てないようにリビングに行くと、電気はついていないけど声が聞こえてきた。
多分だけどAと、もう一人はそら?
『ダメだって…』
そ「もうみんな寝てるから大丈夫」
『起きてきたらどうするの』
…え?
なんかやばくない?やばい音声じゃない?大丈夫?
今出ていくのは違う気がして息を潜める。でもこのまま何かが始まってしまうなんて嫌だ。恋愛禁止なのにそのルールどこ行った?
そ「A、初めて?」
『そうだよ』
そ「力抜いて大丈夫だからね」
『怖いよ…』
そ「大丈夫」
『みんなにバレない?』
そ「バレない」
やばい。やばいやばい!
どうするツリメ。このまま事が始まるのを見守って自分からショックを受けに行くか、それとも止めるか。ていうかこいつらいつからそんなことになってたんだよ。全然わかんなかったし、俺はAとえいちゃん推しだから!
つ「ストーップ!!!」
見たくないから目閉じたままドアを大きく開けて中に入る。二人がどんな顔をしているか知りたいけど状況を目の当たりにするのは辛いから目は閉じる。
つ「二人ともダメだよそれは!恋愛禁止ってルールだしこんなところでしないで!どうしてもするなら外でして!親の見るより辛いから!」
『みっくん…』
ごめん、雰囲気ぶち壊して。だけどどうしても見て見ぬ振りはできない。
『目開けてよ』
つ「いい!」
『目開けて?』
恐る恐る目を開くとそこには普段通りの格好をしたそらとAが立ってる。全然乱れてもない。
つ「…ん?」
『私たちがほんとにそんなことすると思ってる?』
そ「騙されてやんのー!」
つ「…とか言って、そんなの咄嗟の嘘だったり」
そ「とか何とか言ってくると思って、もう一人仕掛け人を用意してます!」
り「ドッキリ大成功!」
つ「は!?りっくん仕掛け人なの?」
り「そうだよ。隣で寝てるところからドッキリは始まってたんだよ?」
つ「うわっ騙された!」
『信じてくれた?』
つ「めっちゃ信じた。ちょっとあり得ると思った自分を殴りたい」
『それは殴りたい。絶対ないもん』
つ「いやあ、だよね?」
息の合ったドッキリにまんまと騙された俺だった。
悔しすぎ。
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tokita(プロフ) - 続き楽しみにしています! (2021年3月12日 1時) (レス) id: 4df3902f7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もちもち | 作成日時:2021年3月9日 0時