何度だって告白を (ページ11)

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【エイジ】

静かな夜、俺は自分の部屋で眠っていた。
邪魔されない限り起きないような快適な空間で疲れを取る。

しかし突然物音が鳴って起こされた。
どうやら俺の部屋のドアが開いたらしい。
誰だよと言いそうになって気付く。あの華奢なシルエットはAだ。

『えいちゃん、起きてる？』

小声で話しかけてくる。

え「寝てるフリしようかと思ったけど実は起きてる」

本当はそれも嘘で寝てたけどAに起こされた。

『よかった。なんか眠れなくてさ。寝たいのになんか自分のベッドがしっくりこなくなってタイミング逃しちゃった感じ。わかる？』

え「ちょっとわかる」

『あるよねえ』

え「で、俺に寝かしつけろと？」

『いやどうやって笑』

え「冗談。眠くなるまで話す？」

『いいねえお泊まり会みたいで』

え「常にお泊まり会みたいなもんだけどな？」

『はい、じゃあなんか話して』

え「やりづらいわ」

『いいこと思いついた。私えいちゃんのベッドで寝ていい？人のベッドなら寝れたりしないかな』

え「いいけど」

こっちがいいのか聞きたい。普通男が寝てるベッドで寝るの嫌だろ。

『じゃあ入るね。お邪魔しまーっす』

え「おい、俺が出てからにしろよ」

『気遣うんだったらベッドの端に座ってなよ。蹴っちゃうかもだけど』

なんで同じ空間で寝ること確定なんだよ。
普通に俺がリビングとかに行けばいい話なのに。

『今、俺が出て行くのにって顔したね？』

え「わかった？」

『何年の付き合いだと思ってんの。でも行かないでよ。今日は人がいないと眠れない日なの』

え「なんだそれ」

言われた通り俺はベッドの端に移動して座り、Aは俺の枕を堂々と使って眠るという意味不明な状況になった。なんだこれ。

え「ねえA」

『ん？』

え「俺眠いんだけど」

『座って寝れるでしょ』

え「鬼かよ…」

もういいや。座って寝よ。朝起きたら壁にずっと当たってたせいで頭が平べったくなってるかも。

しばらくしても眠れない。絶対この体勢のせい。Aを見るとすっかり眠っているようだ。
安心し切っているその顔を眺めて頬に触れてみる。なんでこんなに白くてつるつるなんだろう。

え「やっぱ横にならないと落ち着かん…」

どうやら俺はそう言い残して寝落ちしてしまったみたいだ。