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「あ、もしもし緑間っち、久しぶりっス!」

彼は電話だというのに表情が豊かで、見飽きない。

『黄瀬、いきなり何なのだよ。忙しいから後にして欲しいのだよ』

私に聞こえるようになのか、黄瀬?くんはスピーカーにして話してくれた。
ほんとに緑間くんの声だ。すごく不機嫌なのが、電話越しにも伝わってくる。

「えーひどいっスよ緑間っち!俺も急ぎの用なんスよ!」

『10秒で済ませるのだよ』

「はいはいっス。今、橋本Aちゃんって子と一緒にいるんスけど……『それをもっと早く言うのだよ!』えー?なんなんスかいきなり」

私の名前が出ると、緑間くんが彼の話を遮って訴える。そして、すぐに緑間くんは彼に質問した。

『今どこにいるのだよ!』

「今っスか?えっとっスね……」

彼が、私たちが今いる場所について緑間くんに説明する。

『分かった、今すぐ行く。そこで待ってるのだよ。あと黄瀬、橋本に手を出したら許さないのだよ』

「言われなくても大丈夫っスよ!じゃあ後で……って、もう切れてるし」

緑間くんは私たちの居場所を聞くと、すぐに電話を切ってしまった。本当に「今すぐ」来てくれるのだろう。ちょっと、嬉しい……かも。

(……乙女モードの自分、キモい)

私は首を横に揺らし、その思考を振り払う。

すると、目の前の彼が私に話しかけてきた。

「そういや、俺の自己紹介まだだったっスね。俺は、海常の黄瀬涼太っス」

「あ、はい。私は秀徳高校の橋本Aです、よろしくお願いします」

黄瀬くんに右手を出されたため、私も差し出す。そして、よろしくの握手を交わす。

「あの、少しいいですか?」

「ん?何スか、Aっち」

(Aっち?)

彼の、私の名前の呼び方に違和感を覚えたが、とりあえず無視して、訂正をした。

「私、実はバスケ部のマネージャーじゃなくて、その子の双子の姉なんです」

「え、そうだったんスか?!でも、じゃあなんで緑間っちと知り合いなんスか?その双子の子関連っスか?」

私がバスケ部マネージャーでないことを知り、驚く黄瀬くん。たしかに、なんでってなるよね。

「緑間くんと私、同じクラスで」

「そうだったんスね。どおりで、俺のこと知らねーわけっスわ」

ん?どゆこと?

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作者名:ぷよぷよぷよん♪ | 作成日時:2022年5月10日 16時

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