ボール拾い ページ5
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宣言通り、翔陽はボール拾いに徹しながらの練習が始まった。たまに翔陽がいつもの癖で練習に混ざろうとしてしまう事もあったが鷲匠監督の「ボール拾いはそっちじゃねぇぞ」という言葉で翔陽はハッとして戻っていく。そんな翔陽の様子を見ているのがしんどい……。
スパイク練が始まり、本格的にボール拾いとしての役目を発揮する場面が来た。ただ翔陽がボールを拾う様は酷くおぼつかない。そういえば翔陽って中学の時は部員が常に足りなくて周りの人にボール上げてもらってたんだっけ。普通の学校と違って“ボール拾いをする”という事が無かった翔陽からしてみれば新鮮な事だろう。
ボール拾いの人達が取り損ねたボールがネットの方に転がっていくとすかさず鷲匠監督の怒声が上がる。もしも選手の人が着地の時に踏んだりしてそのまま転倒、なんてことが起こると危ないからだ。サポートメンバーが不足しているって意味がよく分かった気がする。
「おい荒井。こっちは良いからお前もボール拾いの方に回ってやれ」
「分かりました」
鷲匠監督がボール拾いに人手が足りないと判断したのか、はたまた“手本を見せてこい”という意味で言ったのかは分からない。
だけど今の翔陽にはボール拾いをするにしても、試合でプレーするしても、圧倒的に欠けているものがある。
現在進行形で苦戦している翔陽の元に近づいていく。
「翔陽」
「Aー！ 助かったァァ……人手が足りなくて困ってたんだ！」
「……翔陽、あのね。ボール拾いにもコツがあるんだよ」
「コツ？ そんなのあるの？」
「うん、あるよ」
コツって何だ！と、目を輝かせる翔陽。
そのとき丁度ツッキーが打ったスパイクが私達の方に飛んでくる。翔陽が「うおっ！」と慌ててボールを取ろうと、体の向きをボールの方に向けようとした。
私はそれよりも速くボールと翔陽の間に体を滑り込ませて1歩、後ろへ下がる。
ーーバシッ
コートにワンバンしたボールは綺麗に私の手中に収まる。今の翔陽の位置で取ろうとしていたら、翔陽の顔面に命中していたはずだ。
後ろを振り返ると、翔陽が手持ち無沙汰になった手をわきわきと動かしながら、驚いた表情を浮かべている。
「ボール拾いは
「ハ、ハイ……」
視線をネットの方に戻すと、たった今このボールでスパイクを打ったツッキーがなんとも嫌そうな顔で私を見ていた。
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ナノハナ - めっちゃ面白いです！私はこの話の続き、いつまでも待ってます！ (2月18日 21時) (
レス) @page41 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 文才が天才ですめちゃくちゃ好きです、、お時間ある時にまた更新お願いします！そしてもっとモテモテの荒井ちゃん見たいし欲を言えば全員との落ちなんかも見れたら嬉しいです笑更新楽しみにしてます！ (7月17日 16時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
Wing(プロフ) - 面白くて一気に読んでしまいました。続き楽しみにしてます! (2022年8月25日 16時) (レス) @page41 id: 8c6a1b2baa (このIDを非表示/違反報告)
( ･´ｰ･｀)どやｗ - こんな文才ほしいっ(ﾉД`)ｼｸｼｸ あ、とっても面白かったです！！（汗） 好かれる可愛さ！たしかにかわいいっニコニコしているっ＝天使 変な方程式ｗｗ 返信不要です (2022年7月2日 14時) (レス) @page41 id: 4e2cb1d965 (このIDを非表示/違反報告)
あくもん(プロフ) - うわぁぁぁぁぁ！！！！更新されてる！今回も素晴らしい話でした！これからも更新頑張ってください！いつまでも気長に待ってます！お身体には気をつけてくださいね！ (2022年5月15日 10時) (レス) @page40 id: cfb31e7c1d (このIDを非表示/違反報告)
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