CHAPTER ７ー４ ページ38
「へーじゃあさっきの奴はAに告ってきたやつだったのか」
「そうなんですよ。特に仲良かった覚えもないんですけどね……」
松野さんと二人で話しながら散歩の続きをする。さっきの子に絡まれた時はさっさと帰ろうと思っていたけど、あの子がいなくなったのならこのまま散歩がしたいと思い、松野さんに別れを告げて立ち去ろうとした。すると気を遣ってくれた松野さんが、「さっきの奴にまた絡まれたら困るだろーから着いてく」と言って一緒に散歩してくれることに。
話してみると案外喋りやすいし、松野さんからも話題を振ってくれるので楽しい散歩時間を過ごせていた。ちょこちょこ東卍の現状も話のネタに挟んできてくれるので、そういうときは内心ラッキー！と思っていた。しばらく歩いていると道の途中にコンビニが見えてくる。松野さんはコンビニの前に差し掛かると、「ちょっと待ってろ」と言って、コンビニの中に入ってしまった。何か買いたいものがあったのかも。
だとしたら、長々と私の散歩に付き合わせてしまって申し訳ない。もう結構歩いたし、松野さんの迷惑になるといけないからそろそろ帰ろうかな。松野さんがコンビニから戻ってきたら言おうっと……。
少しだけこの時間が終わってしまうことに名残惜しい気持ちもあったが、松野さんをいつまでも付き合わせる訳にはいかない。
3分程待っているとコンビニから松野さんが戻ってきた。私は予めシミュレーションしていたように、「あの松野さん……」と別れを切り出そうとしたとき、松野さんが「ん」と言ってその手に持っていた物を私に差し出してきた。差し出されるがままに、思わず反射的に受け取ってしまう。
「……パピコ、ですか？」
「おー。オレと半分こな」
「え、でもお金……」
「いいって。オレの奢り。どうせまだ歩くだろ？オレが小腹空いたから買っただけだし。2本も1人で食えねぇよ」
松野さんはそう言って、パピコの封を開けて口に咥えた。……そこまで言うのなら、貰っちゃおうかな。私は松野さんに「いただきます！」と頭を下げると、松野さんは私の方を横目でチラ見して「早く食わねぇとアイス溶けるぞ」と言い、視線を前に戻した。私は急いでアイスの封を開けて、松野さんのように食べ始める。
「土手の辺り行かね？あそこなら静かだから話しやすいし」
「そうですね！」
前を行く松野さんを追いかけるように、私も歩き出す。
＿＿これが私と松野さんの、ちょっと変わった出会いだ。
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しらす(｡∀゜)(プロフ) - えっっっぐい程面白いです！！！てか最初の赤音さんの救出で既にどハマりしました！！！好きです！！！大好きです！！！多分これから1週間位ずっと読んで読んで読みまくると思います！！！えマジで神作すぎて！！！大好きです！！応援してます！！！！ (2021年8月26日 16時) (
レス) id: 0ada0a2373 (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き(プロフ) - まさん» 初めまして！！タイトルに関してはかなり悩んだのでそう言って貰えて光栄です！！！これからも応援よろしくお願いします！ (2021年8月21日 11時) (レス) id: fe7138416d (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - 初めまして！コメント失礼します！秀逸なタイトル回収にゾクゾクした勢いでコメント書かせてもらっています！続きが楽しみです。応援しています。 (2021年8月16日 19時) (レス) id: 462628ff0d (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き(プロフ) - アンズさん» そのように言って頂けるなんて光栄です！！！(；ω；) (2021年7月31日 16時) (レス) id: fe7138416d (このIDを非表示/違反報告)
アンズ(プロフ) - 夢文化が廃れてくなかでこんな神作に出会えるとは…… (2021年7月31日 8時) (レス) id: af5bfd0de9 (このIDを非表示/違反報告)
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