CHAPTER ７ー３ ページ37
「だ、誰だよお前……お前には関係ないだろ！！」
「＿＿オレはよ、東卍の一員としてオンナに手ぇ上げた奴を見逃せねえって言ってんだよ」
「とっ、東卍……！？」
「ボコられたくなかったらソイツから手離して、今すぐどっか行け」
「……クソッ！！」
モヒカンさんの威嚇に耐えられなかったその子は、私の髪から手を離して走り去ってしまった。“東卍”の一員だというその人。万次郎達と共に、創設したチーム。私が引っ越してしまった間に東卍の名前を聞くだけでビビってしまうような、そんな時代がついに来てしまったようだ。総長はきっと万次郎で、副総長はドラケンさん。三ツ谷さんとパーちんさん、それに場地さんと一虎さんもいて。
一年前で止まってしまっている皆の笑顔。彼らの顔や声を忘れてしまう前に、また彼らに会いたいと思った。
「大丈夫か？」
「はい。助けてくれてありがとうございました」
「……ったく、変な奴に絡まれても自分の事くらい自分で守れるようになれよ。そんなんじゃ、いざと言う時に自分一人じゃ困んだろ」
＿＿彼の言う通り、思い当たる節はあった。万次郎にも言われたけど、どうにも私は弱っちいらしい。いや、皆と比べれば大抵の人は弱いと思うけど……というのは置いといて。私が弱いせいで今まで何度も万次郎達に迷惑をかけてきた。気も遣わせてしまったし。
……もしも私が、一人でも大丈夫なくらい強くなれば、万次郎達に迷惑かけなくても済むのかなあ。こんな貧弱な体で血気盛んな男の子を倒せる自信は全くないけど。
私が急に黙り込んでしまったので、彼は私が気を悪くしたのではと思ったのか、さっきまでの迫力が消え失せ、今度は私の顔色を伺うかのように、「あ、いやでも、女だし、しょうがないよな」と、カタコトになりながらもフォローをしてくる。そんな彼に、万次郎達と同じような強さと優しさを感じた。
きっとこの人に聞けば、万次郎達がどうしているか分かるハズ。だけど、私は聞かなかった。
「……私も頑張らないとですね。良ければ、あなたの名前を聞いても良いですか？」
「え？あ、あぁ……」
自分が思ってた反応と違ったのか、彼は私の反応を受けると拍子抜けしたように肩の力を抜いた。
「＿＿オレは松野千冬だ。さっきも言ったけど東卍の一員」
「松野さん……ですね」
きっとこの人も、万次郎達と関わることで次第に変わっていくだろう。……だから私も、何かを変えなきゃいけないのかもしれないね。
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しらす(｡∀゜)(プロフ) - えっっっぐい程面白いです！！！てか最初の赤音さんの救出で既にどハマりしました！！！好きです！！！大好きです！！！多分これから1週間位ずっと読んで読んで読みまくると思います！！！えマジで神作すぎて！！！大好きです！！応援してます！！！！ (2021年8月26日 16時) (
レス) id: 0ada0a2373 (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き(プロフ) - まさん» 初めまして！！タイトルに関してはかなり悩んだのでそう言って貰えて光栄です！！！これからも応援よろしくお願いします！ (2021年8月21日 11時) (レス) id: fe7138416d (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - 初めまして！コメント失礼します！秀逸なタイトル回収にゾクゾクした勢いでコメント書かせてもらっています！続きが楽しみです。応援しています。 (2021年8月16日 19時) (レス) id: 462628ff0d (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き(プロフ) - アンズさん» そのように言って頂けるなんて光栄です！！！(；ω；) (2021年7月31日 16時) (レス) id: fe7138416d (このIDを非表示/違反報告)
アンズ(プロフ) - 夢文化が廃れてくなかでこんな神作に出会えるとは…… (2021年7月31日 8時) (レス) id: af5bfd0de9 (このIDを非表示/違反報告)
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