CHAPTER ３ー２ ページ15
「ハァ……マイキーとドラケンが悪い、Aちゃん」
「あ、いえ、大丈夫です……」
「急に知らない奴がいる所に連れてこられてビックリしたよな。俺は三ツ谷隆。皆から三ツ谷って呼ばれてるから、Aちゃんもそう呼んで良いよ」
真一郎さんとはまた違ったタイプのお兄ちゃん肌を見せる三ツ谷さんに、私は思わず感動してしまった。怖い見た目をしていても優しい人ってやっぱりいるんだ……。人は見かけによらないと言うが、まさしくあの言葉は三ツ谷さんの為にあるようなもの。一瞬にして私の緊張を解きほぐしてくれた三ツ谷さんに、私は自然と笑顔を向けていた。そして三ツ谷さんは、未だにマイキーと視線を合わせないようにそっぽを向いているケンチンさんを指さすと、代わりに名前を教えてくれる。
「こいつは龍宮寺堅。通称“ドラケン”。まあ、マイキーはケンチンって呼んでるけど。本人はケンチンって呼ばれるの嫌らしいから、ドラケンって呼んであげてくれ」
「分かりました！」
「……なんか、おかしくない？」
「何が可笑しいんだよマイキー？」
私と三ツ谷さんが会話していると、横から無理やり入ってきた万次郎が、納得いかないと言いたげな顔で、そんなことを言い始めた。私と三ツ谷さんは万次郎が何を言いたいのか分からず、首を傾げる。万次郎は、不機嫌そうに細めた目で私を睨み付けながら、三ツ谷さんのことをビシッと指さした。
「……俺の時は警戒心MAXだったのに、なんで三ツ谷にはすぐ懐くわけ？マジで意味わかんねぇ」
「え……！？だって三ツ谷さんは……優しいから……」
「俺だって優しくしてんじゃん。何か不満あんの？」
「いや別に不満とかは無いですけど……」
「じゃあ俺よりも三ツ谷に懐くのやめろ。三ツ谷に懐くのなら、それよりももっと俺に懐いてからにしろよ」
さすがに横暴すぎる言動に私も呆れてしまう。三ツ谷さんはまた始まった…という顔で万次郎を見ていた。万次郎の横暴さは今に始まったことではないのかもしれない。万次郎にとって、私はどういう立ち位置にいるんだろう。友達ってよりは言うことを聞かせたい下僕って感じがする。万次郎の未来を変えれるのなら、それでも構わないんだけど……さすがに人権くらいは欲しいです。
そのとき、ため息をつきそうな私の頬を、万次郎はぎゅむっと摘み上げた。
「返事は？」
「へっ？」
「だから返事！」
「ふぁい……！」
頬が痛くて必死に頷くと、万次郎はとても満足そうに笑った。
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しらす(｡∀゜)(プロフ) - えっっっぐい程面白いです！！！てか最初の赤音さんの救出で既にどハマりしました！！！好きです！！！大好きです！！！多分これから1週間位ずっと読んで読んで読みまくると思います！！！えマジで神作すぎて！！！大好きです！！応援してます！！！！ (2021年8月26日 16時) (
レス) id: 0ada0a2373 (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き(プロフ) - まさん» 初めまして！！タイトルに関してはかなり悩んだのでそう言って貰えて光栄です！！！これからも応援よろしくお願いします！ (2021年8月21日 11時) (レス) id: fe7138416d (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - 初めまして！コメント失礼します！秀逸なタイトル回収にゾクゾクした勢いでコメント書かせてもらっています！続きが楽しみです。応援しています。 (2021年8月16日 19時) (レス) id: 462628ff0d (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き(プロフ) - アンズさん» そのように言って頂けるなんて光栄です！！！(；ω；) (2021年7月31日 16時) (レス) id: fe7138416d (このIDを非表示/違反報告)
アンズ(プロフ) - 夢文化が廃れてくなかでこんな神作に出会えるとは…… (2021年7月31日 8時) (レス) id: af5bfd0de9 (このIDを非表示/違反報告)
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