6+∞でHiHi Jets (ページ20)

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side R.S

優｢A…｣

肩を震わせているAちゃんの横に優斗が立ち、肩を引き寄せる。
優斗に名前を呼ばれたAちゃんは、それを皮切りに今までに見た事ないくらいに泣き始めた。
嗚咽がとまらず、しまいには少し過呼吸気味になっている。
どんだけバッシングを受けても、どんだけ世間の風当たりが強くても涙は見せてこなかったAちゃんが今、たったひとり、されど偉大な親代わりを失い、今までで1番泣いている。
俺はその姿を目の当たりにしてまた涙を流した。

side S.I

優斗に肩を支えられて立っているのがやっとであるAちゃん。
今まで関わってきた中で見たことない姿になっていた。社長を失うということは親をひとり失うということである俺たち。ましてやAちゃんに関しては俺らの唯一のタレント、社長の目に留まり特例として所属タレントになったぐらいだからこそ俺らには分からない絆がある。
正直、こんな姿のAちゃんを見ていることが辛かった俺は静かに背を向けた。

side M.I

あいと初めて会った時。俺はジャニーさんに問い詰めたことがある。なんで女の子がジャニーズにいるのか、なんで女の子と一緒に高みを目指さなきゃならないのか。意味がわからなくて。その時のあいに俺はいい印象を持てなかった。
HiHiに入ることを聞いた時も内心めちゃくちゃ反対だったけど俺ら以上努力を知った時何となくジャニーさんが求めるものを察した気がする。
昔から知っているあいが今、こんな姿になって俺の知らないあいをいつもジャニーさんが引き出す。
ジャニーさん、俺は誓うよ。これから先、ジャニーさんが愛したこの人を必ず守る。