ep.11-3 女子会 ページ29
握手やサインを求められたことはあっても、告白を受けたことは今まで1度たりともなかった。
だからこそ、自分には無縁の話だと思っていたのだ。
「これからもトーナメント戦はあるし、色んなところで貴方の名前が知れ渡っていくわ。人気ももちろん上がるでしょうしね」
にこやかにそう話すルリナに、Aは手に持つカップへと視線を落とした。
カップの水面に浮かぶのは、情けない表情の自分の顔だ。
「…私、まだよくわからないです」
今までは、ホップと一緒にただただ上を目指して、がむしゃらに走ってきた。
だからこそ、今この状況になっても、そういう実感がまるで湧かない。
それに、そうなる自分が全く想像できなかった。
そんな様子のAに、ルリナとソニアは顔を見合わせ微笑んだ。
「…まぁ、急ぐことは無いわ。それに、今はいい用心棒もついているし」
「…？」
ルリナの言葉に首を傾げるA。
そんなAを見て、ルリナは楽しそうになんでもないわと笑ってみせた。
やはりというか、キバナの想いには気づいているわけもなかったのだと。
ーーキバナ、なかなかに手強いわよ。
まだ恋愛もろくに経験したことの無い、バトルの世界しか知らない少女。
ルリナとしては助言をしてもいいのだが、このまま様子を見守っていてもそれはそれで楽しそうだと、そう思った。
「まあ、何かあれば私かソニアに相談してちょうだいね。いつでも力になるから」
「ありがとうございます、ルリナさん」
ぱっと花が咲くように無垢に笑うAに、ルリナとソニアは、つられて微笑んだ。
それからしばらく話をしたあと、解散の時間となった。
Aやマリィを見送ってから、ルリナは自分の親友を見やった。
「…さて、これからが楽しみね。もちろん、あなたもだけれど」
「私のことはおいおいでいいわ。それにしても…あのキバナがねぇ…」
思い浮かべるのは、どんな女性にも笑顔を振りまくファンサービス旺盛なキバナの姿。
噂では取っかえ引っ変えに女性を捕まえていたと聞いていたが、最近ではその噂がぱったり聞こえなくなっている。
それは偶然なのか、はたまた。
「とりあえず、見守るしかないわね」
微笑む姿はさながら妹を見守る姉のよう。
Aとキバナのことの行く末を想像し、2人はそれからまたしばらく会話を楽しんだのだった。
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マリィちゃんの話し方が全く掴めません…変だったらごめんなさい…。
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真希(プロフ) - 匿名さん» ご指摘ありがとうございます、よくよく見てたら１箇所完全に誤字してましたね…； 他の箇所は恐らく大丈夫かと思いますので…教えていただきありがとうございました！ (2019年12月27日 19時) (
レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - アラベスクタウンのジムリーダーはポプリさんではなくポプラさんですよ…(小声) (2019年12月27日 15時) (レス) id: 99879ec7c1 (このIDを非表示/違反報告)
真希(プロフ) - 山葵さん» こちらにまでコメントいただいてめちゃくちゃ嬉しいです…！(；▽；) 頑張って書き上げますので、もう暫くお付き合いいただけると嬉しいです！ (2019年12月18日 2時) (レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
山葵(プロフ) - 真希さんの書くキバナさん、ほんとに好きです…！！！！頑張って下さい！！！ (2019年12月17日 23時) (レス) id: 40ec5f6136 (このIDを非表示/違反報告)
真希(プロフ) - ハイサネさん» コメントありがとうございました！バトル風景書いたの初めてだったので、きちんと伝わっててほっとしてます…！応援もありがとうございます、とっても励みになります！ (2019年12月17日 19時) (レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真希 | 作成日時：2019年12月6日 2時
