その拾淕 ページ18
まず夏の国に行った
彼奴は夏の植物がすきだった
だが、彼奴はいなかった
次に冬の国に行った
彼奴は雪がすきだと言っていた
だが、彼奴はいなかった
次に離島に行ってみた
彼奴は人が混雑するのが嫌だと言っていた
そこにも、彼奴は現れなかった
だんだんと、自信すらなくなっている
転生など、本当はないのかもしれないと思い始めた
顔や性格は隠しきれないが、彼奴がもしかしたら嘘を言っていたのではないかと思ってしまうこともあった
そんな自分を呪いそうになることもあった
気づけば森林に
気づけば海にいた
どこへ言っても
彼奴はいない
ふと、あることを思い出した
そうだ、彼奴がいっていたこと
それはたしか
「日本という国があります。
私はその国に深く縁があります。
戦いがおわったら二人で行きましょう？」と
彼奴はそこを素晴らしい国と言っていたな
四季という、季節が4つに別れる気候を持ち、
人が多いところもあるが、人柄はみんなよく、
すこし離れればのどかな場所もあると
春には美しい桜という儚い花が散り咲き
夏にはきれいな花が太陽に照らされて生い茂り
秋には紅葉といって葉の色が変わり綺麗で
冬には春の訪れを願うような鮮やかで荘厳な花が咲くという
なんと素晴らしい
カーズは日本に興味を抱いた
そして自慢の黒翼を羽ばたかせ
大空に飛び立った
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作者名：まー納豆 x他1人 | 作成日時：2019年6月27日 18時
