今宵、暁が焦がる頃に弐 (ページ1)

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玖:誰ガ為の鎮魂歌ト云ウノダロウカページ1

ラウール「ねぇねぇ康二くん！めめ！しゃぼんだま？しよ！」
目黒「しゃぼんだま？」
数日後、目黒が向井に「めめって飛べるん？」と聞かれ、今まさに飛んでみようとしていたところに、ラウールがひょっこり姿を現した。
向井「何それ？」
ラウール「この前のえるくんに貰ったの！」

不思議な液体の入った竹筒にわっかになったなにかをつけてラウールがふぅ、と優しく息を吹くと、ふわりふわりと丸い虹色の泡が飛ぶ。
向井「わぁ…！」
目黒「…綺麗」
宮舘「おや、シャボン玉かい。いいものを貰ったねぇ」
渡辺「舘さん早く！」
宮舘「はいはい、今行くよ。全く、ちっとは待つ事を覚えないものかねぇ…」

向井「なぁめめ！あのしゃぼんだまに手ぇ届く？」
目黒「うーん…やってみる」
空を浮遊するシャボン玉に向けて、ふわり、と羽を動かそうと力を込める。
目黒「…わっ」
途端浮遊した体に驚いて思わず体勢を崩しそうになる。
それを持ち応えて、ふわ、ふわ、とゆっくり上昇していく。

ラウール「わー！めめお空飛んだ！」
向井「凄いめめー！」
目黒「わっ、こ、これ難しい…！」
着地しようとゆっくり羽を動かして降りようとするが如何せん力加減が難しい。
結局上手く着地出来なくて尻餅を着いてしまった。
向井「めめきゅん大丈夫！？」
目黒「うん、大丈夫…」

ラウール「お空飛ぶの難しいの？」
目黒「力加減が難しくて」
向井「俺いつかめめきゅんと一緒にお空飛びたい！」
ラウール「僕も！」
目黒「えっ、人の話聞いてた？」
ラウール「えへへ～、はいめめ、しゃぼんだま吹く～？」
目黒「話逸らさないでよ…」