#17 ページ17
「...っはい」
深「呼吸整ったら行こうか」
「っ大丈夫です、行きましょう」
深「ほんと?無理はしないでね」
「してないです...っ!」
深澤さんに会いたくて、本気で走って来ました。なんて恥ずかしい
でもきっと、深澤さんにはバレてるんだろうな
「今日はどこに行くんですか?」
深「動物園!
久々に行ってみたくてさ」
「確かに私も久々です...!
深澤さん、動物好きなんですか?」
深「うん、好きだよ」
好きなのは動物に向けられたものであって、私ではない。
...あーあ、みっともないや。
変に意識して、バカみたい。
深「手、繋ご?」
「っは、い」
差し出された手に手を重ねて繋いだら、指を絡められた
いわゆる、恋人繋ぎだ
前は恋人繋ぎじゃなかった、
なんか、ドキドキする
付き合ってないのに、付き合ってるかのように思えてきて。
深「Aちゃん?」
「っあ、ごめんなさい、ぼーっとしてた」
深「授業疲れた?お疲れ様だね」
手を繋いでいない方の手で、ぽんぽん、と頭を撫でられる
ああもう、思わせぶりなことしないでよ
深澤さんの気持ちが、分からなくなる...
深「...俺ね」
駅まで向かう途中、ぽつり、と話し出した深澤さん
深「今まで、本気で恋をしたことがないんだよね」
「...」
深「高校とか、遊んでたから。
俺、その時は正直言ってモテたのよ笑」
やっぱりモテたんだな...と思う
あの慣れてる感じ、やっぱりそうなんだな
でも、と深澤さんは続ける
深「父親は小さい頃に他界してて、母親が一人で育ててくれた
俺は特別な許可もらって中学から働いて、高校も行かしてもらった
んで、高校生の時は俺がお金出して、外食したりね」
父親はいないけど楽しかったし、母親に何がなんでも恩返しをしたかったんだよね
とも深澤さんは続けて言った
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作者名:こようぃん | 作成日時:2021年1月3日 14時