藍沢先生が体調不良5(リクエストOK)

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新海「藍沢そっちをかかえてくれ」


藍沢「………」


新海「藍沢！」


藍沢「…悪い……」


もう体はとっくに限界だった。

眩暈で視界がぐるぐる回ってなにもかもぼやけて見える。


昨日までは規則的にズキンズキンと痛む頭痛だったのに今日はずっとやむことがない。



今、倒れる訳にはいかない。

白石が倒れた今、俺が体調悪いなんて言ったらみんなに迷惑かけることになる。




倒れる訳にはいかない……


まだ大丈夫……


迷惑かけちゃいけない……


まだやれる……





そう自分に言い聞かせて白石を新海と抱えて車いすに乗せて灰谷が確保してくれたという病室まで運んだ。



病室まで運ぶと緋山と雪村が待っていて白石に冷えピタを貼ったり水分補給の点滴をしたりと処置を施していると橘先生と横峯も戻ってきた。


白石が抜けた今が踏ん張りどころだというのはわかっているが俺は体の悲鳴に負けて病室から出た。





病室から抜けて向かったのは備品倉庫。


病室から備品倉庫まではさほど遠くはないため何とか歩けた。



備品倉庫は人の出入りはほとんどない。


今の俺にとっては絶好の場所だった。



備品倉庫の中で適当に空いてる場所に座って息を吐いた。


藍沢「はぁー」


口から吐き出された息は嫌な熱を持っている。


座ってはいるものの眩暈が酷く段々と自分の回る視界に酔ってきた。



少しでいい……


今日までたくさん仕事をこなした……


やらないといけない書類はほとんど終わらせた……


昨日だって３つのオペに入った……




だから少しでいい……

休ませてほしい……


そんなことを考えながら回る視界と常に痛み続ける頭に耐えきれなくなり俺は顔を伏せた。

_________

名取side


白石先生を運んで病室に全員集まると藍沢先生は病室から出て行った。


呼び出しでもあったのだろうか？


緊急オペ？急変？

でも緊急オペや急変なら一言みんなに伝えてから病室を出ていけばいい。


それに今日の初療室での処置が終わった後みんな白石先生に気をとられていたから気づかなかったのか藍沢先生の顔色は最悪だった。


病室を出ていくときも一瞬だったけど藍沢先生の顔色はいいとは言えなかった。


考え出すとどうにも気になって、これだけ白石先生の方には人が言るんだし、と思い俺も藍沢先生を追うように病室から出た。



病室から出てきたものの藍沢先生がどこへ行ったのかわからない。


医局？脳外？ヘリポート？食堂？売店？ＩＣＵ？

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